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 北米で暗号資産(仮想通貨)関連企業がスポーツ業界に進出する動きが加速している。まず目立つのが、宣伝を主目的としたパートナーシップ契約だ。その筆頭株ともいえる企業が暗号資産取引所の米FTXだ。FTXは2021年6月23日、北米のプロスポーツリーグとしてMLB(メジャーリーグ)と初めて契約を結んでいる。

 これによりFTXはMLBのグローバル公式暗号交換ブランドとなった。さらに同社の米国固有ブランド「FTX.US」も、コンテンツでプレーヤーのハイライト映像を使用する権利についてMLB選手会と合意している。7月13日のMLBオールスターゲームから、すべての審判は袖にFTX.USロゴを付けて試合に臨むこととなった。審判のユニフォームを対象とした広告パッチパートナーはMLB史上初である。

 4月には、プロバスケットボールNBAのマイアミ・ヒートのホームアリーナのネーミングライツ(命名権)を19年間総額1億3500万ドルで獲得したことも発表している。来シーズンから「FTXアリーナ」と呼ばれることになる。

ホームアリーナが来シーズンから「FTXアリーナ」になることを発表したマイアミ・ヒートのWebページ
ホームアリーナが来シーズンから「FTXアリーナ」になることを発表したマイアミ・ヒートのWebページ
(図:マイアミ・ヒート)
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 また同月にはeスポーツ組織TSMの命名権も獲得し、チーム名が「TSMFTX」に変更された。興味深いのはこの契約が10年間で、1年当たり2100万ドルである点だ。ヒートとの命名権契約より1年単位では高いのである。経済誌のフォーブスはTSMの総資産価値を4億1000万ドルとしており、米国で最も価値のあるeスポーツ組織としている。全てのTSM選手と従業員は、取引の一環としてFTXから暗号通貨を受け取るということだ。

 FTXの動きは個人にもおよんでいる。6月29日、同社はプロアメリカンフットボールNFLで優勝決定戦スーパーボウルを7回制しているタンパベイ・バッカニアーズのトム・ブレイディとその妻でスーパーモデルのジゼル・ブンチェンとブランド大使契約を結んだと発表した。2人には株式と不特定の量の暗号資産が譲渡され、ブンチェンはFTXの環境および社会的イニシアチブアドバイザーに就くという。