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 「中国の部品メーカーとコストで争っても引かない」。こう断言したのは、日本電産 代表取締役社長執行役員 兼 最高経営責任者(CEO)の関潤氏だ。同社の駆動用モーターなどは2021年7月、中国産の電気自動車(EV)に採用が決まった。「(中国市場では)EVは25年以降、コスト争いになる。誰にも負けない価格で、高品質な部品を提供していく」(同氏)と意気込んだ(図1)。

図1 会見に出席した、日本電産  代表取締役社長執行役員 兼 最高経営責任者(CEO)の関氏(左)
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図1 会見に出席した、日本電産 代表取締役社長執行役員 兼 最高経営責任者(CEO)の関氏(左)
会見には同社代表取締役会長の永守重信氏も出席したが、ほとんど発言しなかった。「今後の決算会見には出席しない。関社長が全て質疑応答に答えられるからだ」と永守氏は述べた。(出所:日本電産の会見画面をキャプチャー)

 日本電産は21年7月21日、21年4〜6月期の決算説明会を開いた。会見で度々言及があったのは、中国・広西汽車集団傘下の柳州五菱汽車が製造するEV「G050」への駆動用モーターなどの採用だ。「柳州五菱汽車は、EVのコスト競争力が最強の集団だ。今後は中国の部品メーカーとのコスト争いになるが、価格が同じでも信頼性の高さで使い続けてもらいたい」と関氏は語った。

 日本電産は今後、中国・上汽通用五菱汽車(SAIC-GM-Wuling Automobile、SGMW)が開発するEV「宏光MINI EV」への部品提供も目指す。宏光MINI EVは、下位グレードが2万8800元(約49万円)という低価格が特徴の小型EVだ。「20代の若年層や女性に人気が高く、裾野を広げている印象がある。アフリカや中南米でも多くの需要があるはずだ」と関氏は予測する。

 日本電産の21年4〜6月期の連結業績は、売上高が前年同期比32.8%増の4475億円、営業利益が同60.3%増の446億円で増収増益だった。家電向けコンプレッサーなどの売り上げが好調で、連結売上高は「過去最高」(同社)だったという。

 同会見では、25年度までの新中期戦略目標「Vision 2025」も発表した。22年度までに連結売上高2兆円、25年度までに同4兆円を達成する計画だ。「規模の大きな企業を買収し、優秀な人間を派遣していく。30年度には10兆円企業を目指す」と同社代表取締役会長の永守重信氏は力を込めた(図2)。

図2 25年度に売上高4兆円、30年度には同10兆円を目指す(出所:日本電産)
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図2 25年度に売上高4兆円、30年度には同10兆円を目指す(出所:日本電産)