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 化学製品の輸出入や製造を手掛けるハイケム(東京・港)は2021年7月21日、同年5月に新設した「ハイケム東京研究所」(千葉県柏市)を報道関係者向けに公開した。同社における基礎研究の拠点として、触媒や生分解性材料などの開発に取り組む。

ハイケム東京研究所の外観
ハイケム東京研究所の外観
(出所:ハイケム)
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 今まで、同社の国内の研究拠点は千葉県柏市内の2拠点に分散していた。これらを集約して1拠点にまとめ、延べ床面積を従来の7倍にあたる約1663m2に拡大した。17人の研究員を配置し、研究開発体制の強化を図る。

 同研究所で注力するのが、「C1化学」と呼ばれる研究分野である。具体的には、二酸化炭素(CO2)や一酸化炭素(CO)などの1つの炭素原子から化学製品を合成するために必要な触媒について、性能の改善とコストダウンの研究を進める。

実験室の一部
実験室の一部
(出所:ハイケム)
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 例えば、同社が開発・製造しているパラジウム(Pd)触媒や銅(Cu)触媒を使うと、CO2を含む工場の排ガスから、ポリエステルの原料であるエチレングリコールを製造できる。このポリエステルを使ってペットボトルや衣服を製造できれば、CO2の排出量削減につなげられるとしている。

 ポリ乳酸(PLA)をはじめとする生分解性材料の研究も進める。同材料は微生物の働きで水とCO2に分解できるため、廃棄する際の環境負荷が小さいとされるものの、耐熱性などの性能面で課題が残る。そこで、同研究所では同材料の高機能化に向けた研究に取り組む。