ドイツ・メルセデスベンツ(Mercedes-Benz)は2021年7月22日、2020年代の終わりまでに、販売するすべての車種を電気自動車(EV)にすると発表した。今後はハイブリッド車やプラグインハイブリッド車よりもEVに注力する。
まず22年までに、同社が提供する全車種にEVを導入する予定。25年には中・大型乗用車用「MB.EA」、高性能車用「AMG.EA」、小型商用車用「VAN.EA」の3つのEVプラットフォームを発表し、新たに発売するモデルはすべてEVとなる。同社はEV化を加速させるため、2022~30年に400億ユーロ以上を投資する計画だ。
同社はパワートレーン事業を再編した後、企画・開発・購買・製造を垂直統合する。そのため、電動モーターメーカーである英YASA(YASA Limited)を買収し、独自の「axial flux motor」技術を使った次世代の超高性能モーターを開発する。こうした新しい電気駆動技術を採用することにより、開発と製造の垂直統合のレベルを深める。また、モーターの内製化は、「eATS 2.0」のようなインバーターとソフトウエアを統合した電気駆動システムの効率向上とコスト削減の重要な要素になるとする。