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 エイブリックは、車載ECU(電子制御ユニット)に向けた電圧検出ICを発売した ニュースリリース 。車載ECUに新製品を搭載して、車載バッテリーの出力電圧を監視する。エンジンやトランスミッション、サスペンション、アンチロック・ブレーキ・システム(ABS)などに向けたECUのほか、車載電装機器などの電圧監視に使える。

 いわゆる「ウインドー型」の電圧検出(ボルテージディテクター)ICである。同社は「バッテリーモニタリングIC」と呼ぶ。このICでは、ユーザーが設定した上限電圧や下限電圧を超えたことや下回ったことを検出して、それを知らせる信号を出力する。また、新製品をA-D変換器内蔵のマイコンと組み合わせると、バッテリーの出力電圧をデジタル値に変換してモニターできる。

 新製品の特徴は、電源分圧出力機能を搭載したこと。電源分圧出力機能とは、新製品の検出電圧入力端子(SENSE端子)に入力したバッテリー出力電圧を、1/6や1/8、1/12、1/14のいずれかに分圧して出力するもの。「車載ECU向け電圧検出ICで電源分圧出力機能を搭載したのは業界初」(同社)という。これで分圧抵抗などの外付け部品を使わなくてもバッテリー出力電圧を下げられ、低耐圧マイコンに集積したA-D変換器に入力できる。「プリント基板上の実装面積と部品コストを削減するうえ、外付け部品の特性ばらつきなどで発生する検出電圧精度の低下を回避できる」(同社)という。

車載ECUに向けた電圧検出IC
車載ECUに向けた電圧検出IC
(出所:エイブリック)
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 新製品の型番は「S-191L/Nシリーズ」。SENSE端子の入力電圧範囲は−30〜+45Vと広い。このため「新製品を車載用ECUに搭載した状態で、テスト装置を使って過電圧試験やバッテリーの逆接続試験などを実施できる」(同社)という。過電圧の検出範囲は+16.0〜18.0V。低電圧の検出範囲は+4.0〜10.0V。検出電圧の誤差は、過電圧と低電圧のどちらも±1.5%(最大値)である。動作時の消費電流は1.3μA(標準値)。静止時の消費電流(暗電流)を低減するため、電源分圧出力機能の動作を停止させる制御回路を搭載した。

 パッケージは、外形寸法が3.0mm×2.0mm×0.5mmと小さい8端子HSNTと、4.0mm×2.9mm×0.6mm(端子部を含む)の8端子HTMSOPを用意した。動作温度範囲は−40〜+125℃。車載用半導体ICの品質規格「AEC-Q100」の取得作業が、現在、進行中という。すでに販売を始めている。価格は明らかにしていない。

 今回は、上述のS-191L/Nシリーズのほかに、機能が少ない車載ECU向け電圧検出ICを4製品発売した。全5製品が備える機能は下表の通りである。

発売した電圧検出ICに搭載した機能
発売した電圧検出ICに搭載した機能
(出所:エイブリック)
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