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 米Google(グーグル)は2021年8月2日(米国時間)、新しいスマートフォン「Pixel 6」と「Pixel 6 Pro」を発表した。同社のスマホPixelシリーズの最新機種となり、同年秋に発売予定である。最大の特徴は、機械学習などAI(人工知能)機能などに向けた独自開発のSoC(System on a Chip)「Tensor」を搭載することである。グーグルは、サーバー用に機械学習向け独自プロセッサー「TPU(Tensor Processing Units)」シリーズを手掛けているが、スマホ向けは今回が初めてである。

グーグルのスマホ向けSoC「Tensor」のイメージ
グーグルのスマホ向けSoC「Tensor」のイメージ
(出所:グーグル)
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 これまでPixelシリーズでは、世代を重ねるごとにカメラ機能を進化させてきた。Pixel 6/6 Proでも同様で、Tensorによって、「コンピュテーショナルフォトグラフィー」と呼ばれるようなソフトウエアによる画像処理技術を強化する。加えて、新たな背面カメラを導入する。背面カメラ部分が外付けモジュールのように出っ張っており、外観からカメラを刷新したとひと目で分かる。

Pixel 6 Pro
Pixel 6 Pro
背面カメラの部分が、外付けモジュールのように出っ張っている。(出所:グーグル)
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 セキュリティー機能も強化。Tensorに新しいセキュリティーコアを搭載した他、セキュリティーチップ「Titan M2」を備える。OSは21年秋に正式リリース予定の「Android 12」を搭載する予定だ。

 19年に発表したPixel 4とPixel 4 XLはそれぞれ799米ドルからと899米ドルからと、ハイエンド帯の価格だった。だが、20年のPixel 5は699米ドルからと安価にし、ミドルレンジ帯に寄せた。21年のPixel 6の価格は不明だが、「Pro」という冠名が付いた機種を用意したことから、再びハイエンド帯に寄せる可能性が高い。ハイエンド帯は米Apple(アップル)のiPhoneが強い領域だけに、Pixel 6やPixel 6 Proがどのような機能を搭載するか、注目される。Pixel 6の詳細については、後日発表予定だとしている。