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 韓国Samsung Electronics(サムスン電子)と米Verizonは、2021年7月27日、全面仮想化された5Gネットワーク上でのCバンドを使ったデータ通信実験を完了したと発表した。ネットワーク仮想化技術とMassive MIMOを使って、Cバンドにおける5Gネットワーク性能の最適化を進めている。Verizonは2021年3月、全米各地で平均161MHzのCバンドを利用可能な免許を獲得している。

(出所:Samsung)
(出所:Samsung)
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 今回の実験は、FCC(Federal Communication Commission、米国連邦通信委員会)がVerizonに付与したCバンド特別免許(Special Temporary Authority)を使って、Verizonのテキサス州、コネティカット州、マサチューセッツ州にある実ネットワーク上で行われた。Samsungは、独自のソフトウエアスタックで構築する完全仮想化された無線アクセスネットワーク(vRAN)と、Cバンド対応64T64R(64送信64受信)Massive MIMO無線装置を提供。Verizonの持つ仮想基幹ネットワークと連携して使用している。今回はこの環境において、従来のハードウエアベースと同等の速度性能を達成したという。

 仮想化技術を採用することで、ネットワークの柔軟性、拡張性が格段に上がるほか、迅速なサービス提供、コスト効率改善も可能となる。大規模なモバイルエッジコンピューティングやネットワークスライシングなども容易になるほか、新規事業者の参入障壁も低くなり、より多くの顧客に安価で柔軟性の高いネットワークやクラウドベースのインフラを提供することができるようになる。

 一方、Massive MIMO技術を活用することで、基地局と端末間の信号経路をより多く確保できるようになる。加えて、ビームフォーミング機能により干渉が軽減されるほか、端末にダイレクトに強い電波を確実に届けることができるようになり、高速で途切れのない通信が実現可能となる。今回の実験で使用したSamsung のCバンド対応64T64R Massive MIMO無線装置にも、デジタルダイナミックビームフォーミングのほか、SU-MIMO、MU-MIMO、デュアルコネクティビティー、キャリアアグリゲーション(CA)といった機能が搭載されている。

 Samsungは2021年、こうした中周波数帯にも対応する無線装置や仮想化技術を次々に発表している。またVerizonも、Cバンドとミリ波のアグリゲーションによる通信速度4.3Gビット/秒を確認するなど、Cバンドを使った超広帯域5G仮想化ネットワーク環境実現に向けた準備を進めている。

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 Verizonでは、2022年第1四半期に、このCバンドを使った5Gサービスを米国46市場、1億人に提供開始するとしている。その後、2022年から2023年にかけては1億7500万人、2024年以降頃までには2億5000人超に拡張していくという。