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 「(オンライン専用プランの)LINEMOの契約数は本当は非開示だが、ざっくりいうと(KDDIのオンライン専用プラン)povoの100万と比べると相当少ない。50万にも満たない」――。ソフトバンク社長執行役員兼最高経営責任者(CEO)の宮川潤一氏は2021年8月4日に開催した同社の21年4月〜6月期の決算会見でこのように漏らした。

ソフトバンク社長執行役員兼最高経営責任者(CEO)の宮川潤一氏
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ソフトバンク社長執行役員兼最高経営責任者(CEO)の宮川潤一氏
(出所:決算会見の中継をキャプチャー)

 政府の値下げ圧力に回答するように、NTTドコモとKDDI(au)、ソフトバンクは21年3月、立て続けに低価格のオンライン専用プランを開始した。NTTドコモの「ahamo」は21年4月末時点で100万件を突破するなど市場をリードしている。

 KDDIのpovoは、同社社長の高橋誠氏が21年7月30日に開催した決算会見で「現在、約100万件」という状況を明らかにしている。高橋氏は「スタートした時はすさまじい伸びだったが、その後、UQモバイルに力を入れる戦略を取ったため、povoは若干落ち着いている」とする。

 今回ソフトバンクの宮川氏が漏らした言葉によって、携帯大手3社の新料金プランの競争は、NTTドコモのahamoが先頭に立ち、2番手にKDDIのpovo、最後尾がソフトバンクのLINEMOという情勢が明らかになった。

 もっともソフトバンクの宮川氏は「低料金を意識する利用者はワイモバイルに流れていっている。ワイモバイルの契約は約700万件に達した。ソフトバンクの低料金プランとしては、7百数十万規模の利用者がいることになる」と説明。ワイモバイルを含めると、多くの低料金の利用者を抱えていることを強調した。

 宮川氏は21年7月にLINEMOに追加した月990円から利用できる「ミニプラン」についても「思いっきり踏み込んだ。我々はプライスリーダーとしていたが、どこか守りに回っていた部分があった。攻めに回ろうとミニプランを投入した」と語った。

21年4月〜6月期の決算は全セグメントで増収するなど好調だった
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21年4月〜6月期の決算は全セグメントで増収するなど好調だった
(出所:ソフトバンク)

 同日発表したソフトバンクの21年4月〜6月期の連結業績は、売上高が前年同期比15.7%増の1兆3566億円、営業利益が同1.1%増の2831億円の増収増益だった。純利益は法人所得税の増加などが影響し、同1%減の1510億円となった。

 売上高の増収は、子会社のZホールディングスがLINEと経営統合したことや、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で落ち込んだ携帯電話の販売が回復したことなどが寄与した。営業利益については、携帯料金の引き下げの影響で落ち込んだコンシューマ事業の利益を、法人などその他事業がカバーした。ソフトバンクの宮川氏は「まずまずの滑り出し。第2四半期以降は値下げの影響がだんだん厳しくなってくるが、期初に掲げた通期業績予想は達成できる」とした。