PR

 複数の仕事を掛け持ちする、いわゆる複業を実施しているビジネスパーソンの「キャリア資産」は、1社の仕事のみしている人と比べて約1.2倍高い――。パーソルプロセス&テクノロジーは2021年8月5日、「キャリア資産実態調査」の結果を発表した。

複業実施者は未実施者と比べて全てのキャリア資産項目が高い
複業実施者は未実施者と比べて全てのキャリア資産項目が高い
(出所:パーソルプロセス&テクノロジー)
[画像のクリックで拡大表示]

 ここでいう「キャリア資産」はスキルや知識、友人、家族、肉体的・精神的健康、ネットワークなど、人生で重要な無形資産のこと。同社はキャリア形成に欠かせない資産項目、具体的には(1)職務遂行に欠かせない知識や技術、コミュニケーションスキルなどの「生産性資産」(2)精神的健康や自己納得感などの「活力資産」(3)自分と外部がつながるパーパス(目的)や役割など「変身資産」、の3つを可視化するツール「プロテア」を開発した。これを基に、2021年3月5日~8日に全国1300人の正規雇用の会社員を対象として、キャリア資産の蓄積状況を調査した。

 調査結果を基に、複業している人と複業していない人のキャリア資産を比較したところ、3要素のいずれも複業している人の方が複業していない人の約1.2倍になった。同社はその理由について「複業によって新たなビジネススキルを獲得でき、人脈も広げられるため、生産性資産はもちろん、活力資産や変身資産も増加させることにつながっている」と分析している。

 業種や職種によって蓄積できるキャリア資産に差があることも浮き彫りになった。情報通信業は他業種に比べると全てのキャリア資産において高い傾向を示した。一方、情報システム部門は他職種と比べると生産性資産の中の「コミュニケーションスキル」などが相対的に低かった。

 従業員数500人以上の企業は499人以下の企業よりもキャリア資産が高い傾向にあることも分かった。主に大企業が取り組む働き方改革やキャリア開発などの人事施策が、社員のキャリア資産の形成に関係しているとみられる。同社は499人以下の企業についても、人事部門などが社員一人ひとりのキャリア資産の傾向を把握し、個々人に合ったキャリア形成を支援することが有効と提言している。