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 米国のバイデン大統領は2021年8月5日、30年までに新車販売の50%を電動車にする目標を定めた大統領令に署名した。欧州の方針とは異なり、プラグインハイブリッド車(PHEV)が「ゼロエミッション車」として生き残った。

 米国は新目標で、電気自動車(EV)と燃料電池車(FCV)、そしてPHEVを、走行中に二酸化炭素(CO2)を排出しないゼロエミッション車として設定した。「自動車産業の未来は電気だ。後戻りすることはない」――。バイデン氏はホワイトハウスで開いた会見で強調した。

 会見および大統領令への署名の場には、米General Motors(ゼネラル・モーターズ、GM)会長兼CEO(最高経営責任者)のMary Barra(メアリー・バーラ)氏をはじめとする米自動車大手の幹部が参加()。官民が歩調を合わせて電動化を推進する姿勢を印象付けた。

図 GMの大型EV「GMC Hummer EV」
図 GMの大型EV「GMC Hummer EV」
2021年後半から米国で量産を開始する予定。(出所:GM)
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 バイデン政権が同日に打ち出した新たな燃費規制案も、米自動車業界への配慮がうかがえる。米環境保護局(EPA)と運輸省は、26年までに自動車メーカーに平均燃費を52MPG(マイル/ガロン、約22km/L)に高めることを義務付けると発表した。

 米国の目標値は、欧州委員会が21年7月14日に発表した規制強化案よりも緩やかなもの。欧州は、CO2排出量を35年までに100%削減する案を設定しており、PHEVすら認めない方針で、事実上、エンジン搭載車の販売を禁止する厳しいものだった。