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 メルカリは2021年8月12日、2021年6月期通期の連結決算を発表した。売上高は前期比39.1%増の1061億円、営業利益は同244億円増の51億円と、通期で初めて連結営業黒字を達成した。事業全体の増収効果218億円に加えて、広告宣伝費の抑制や各事業の収益基盤の改善が寄与した。今期(2022年6月期)は既存事業とともに新規事業を拡大し、さらなる成長を目指す。

2021年6月期通期の主な業績指標
2021年6月期通期の主な業績指標
(出所:メルカリ、以下同)
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 主力の国内フリマ事業については、流通総額(GMV)が前期比25%増の7845億円、調整後営業利益率が32%と、それぞれ期初の目標である20%増、30%を上回った。中高年世代を含む新規ユーザーの獲得に力を入れてMAU(月間利用者数)を増やしたほか、店舗で使い方を教える「メルカリ教室」をはじめとする既存ユーザーの利用促進施策が貢献した。「新規ユーザーの獲得余地を調べるために調査を実施し、メルカリを知っているが使っていないユーザーをあぶりだしている。まだまだ高い成長余地があるとみている」(小泉文明会長)。

事業方針を説明する小泉文明会長
事業方針を説明する小泉文明会長
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 決済をはじめとする「メルペイ」事業については、利用動向データを使った与信を強化するなどの施策により、「一時的ではあるが2021年5月に単月営業黒字を達成した」(江田清香執行役員CFO=最高財務責任者)。メルペイの決済サービス利用者は1067万人と、前期比322万人増やした。

 2022年6月期については、国内フリマ、メルペイ、米国フリマという既存事業の3本柱に加えて、新規事業子会社ソウゾウやブロックチェーン関連事業子会社メルコインなどに注力する。国内フリマについてはAI(人工知能)技術を生かした操作の自動化やパーソナライゼーションをより強化する。「お薦めする商品の精度を高める質の面と、ユーザーが新たな商品に出会いやすくする量の両面で強化に取り組む」(小泉会長)。

 今後3年程度の方針としては、エンジニアやグローバルの人材獲得に力を入れる。AIやブロックチェーン、セキュリティーなどの技術分野の人材を拡充するという。「エンジニアとグローバル人材の採用は全社共通の重要な投資領域だ」(山田進太郎社長)。今後は新商品を売買する一次流通と中古品売買による二次流通を融合させた「循環型社会をけん引し、さらなるグローバル展開を加速する」(同)。

メルカリの目指す方向性を説明する山田進太郎社長
メルカリの目指す方向性を説明する山田進太郎社長
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