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 阪急阪神ホールディングスグループで、阪神電気鉄道の100%子会社である阪神ケーブルエンジニアリングは2021年8月16日、ローカル5Gのサブ6帯(6GHz以下の周波数帯、具体的には4.6G~4.9GHz)における実験試験局免許を取得し、新たな実証実験の取り組みを開始したと発表した。

 今回実験試験局の免許を取得したのは、マクロセル型の基地局で、ローカル5Gのサブ6帯では初という。工場などの建物内で利用する小規模エリア向けのスモールセル型とは異なり、屋外で広範囲なエリア構築が可能となる。地理的な条件などにより異なるが、エリアカバーはスモールセルだと200m程度であるのに対し、マクロセルだと1㎞程度となる。

 阪神ケーブルエンジニアリングは、既に取得済みのミリ波帯の実験試験局だけでなく今回のサブ6帯実験試験局も加えて、ローカル5Gを街づくりに生かす「広域利用」のユースケースを想定した実証実験を進めていく。ローカル5Gは、サブ6帯およびミリ波帯で制度化されているが、いずれの帯域も自分の敷地や建物内での利用に限定したいわゆる「自己土地利用」を基本としている。一方で、総務省の「デジタル変革時代の電波政策懇談会」が2021年7月にまとめた報告書案では、ローカル5Gについて「現行制度下の利用状況などを踏まえた上で、広域利用に関する検討を進めていくことが適当」と提言している。広域利用が制度化されると、例えば商店街とその周辺、学校とその周辺、町内会あるいは自治会など、より広いエリアでの利用が始まると想定される。

 阪神ケーブルエンジニアリングは、鉄道やオフィス、商業複合施設など街づくりを支える阪急阪神ホールディングスのグループ各社と連携した各種の実証実験を計画しており、具体化したものから順次公表していく。同社は、地域BWA事業で提携する全国60社以上の事業者とも連携して、各地域の課題解決に向けた街づくりに役に立つような広域利用を想定した実証実験にも取り組んでいく。2022年度以降に想定されるローカル5Gの広域利用の実用化に向けた制度緩和と合わせて、本格的な商用化を目指す。

 阪神ケーブルエンジニアリングは、2020年7月にローカル5Gのミリ波帯における実験試験局免許を取得し、同社の地域無線事業である地域BWAをアンカーとしたNSA(ノンスタンドアローン)方式で ローカル5G実証実験を始めている。今回のサブ6帯実験試験局は、2021年7月15日に取得した。ローカル5G単体で稼働可能なSA(スタンドアローン)方式を採用する。

発表資料