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 韓国LGエレクトロニクス(LG Electronics)は2021年8月19日、6G時代に向けた、テラヘルツ(THz)波による屋外での100m超の無線データ送受信実験に成功したと発表した。欧州最大の応用研究機関である独フラウンホーファー研究機構(Fraunhofer-Gesellschaft)の協力を得て、ドイツのフラウンホーファーハインリッヒヘルツ研究所(Fraunhofer Heinrich Hertz Institute、HHI)とベルリン工科大学(Berlin Institute of Technology)間の通信状況を確認する形で行われた。

(出所:LG Electronics)
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 テラヘルツ波を使った通信では、アンテナ間で大きな電力損失が発生するため、安定した信号を生成するための電力増幅が必須となる。今回の実験でも、LGとHHI、ドイツのFraunhofer Institute for Applied Solid State Physics(IAF)が開発したパワーアンプが使われた。このパワーアンプは、155GHzから175GHzの周波数帯にて、最高15dBmの安定した信号出力を可能にする。

 今回は、これに加え、伝送経路や受信機位置の変化に合わせて信号の向きを変えるアダプティブビームフォーミング技術や、複数のパワーアンプの出力信号を組み合わせて特定のアンテナに送信する高利得アンテナスイッチング技術の実証実験も実施した。

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(出所:LG Electronics)
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 6Gネットワークについては、2025年の仕様標準化とその後4年以内の商用化を目指して、世界中の企業が研究開発に取り組んでいる。LGでも、韓国科学技術院(Korea Advanced Institute of Science and Technology、KAIST)と共に2019年に「LG-KAIST 6G Research Center」を設立し、2021年に米Keysight Technologiesとも連携した。2021年6月からは、ATIS(Alliance for Telecommunications Industry Solutions)の設立した6G開発推進団体「Next G Alliance」にて、Applications Working Group議長も務めている。