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 三菱UFJ銀行と大阪ガス、NTTアノードエナジーは2021年9月1日、再生可能エネルギーを対象とした投資ファンドを創設すると発表した。太陽光発電をはじめ再エネの発電事業者に投資し、発電した再エネを出資会社などが消費するシステムを築く。年内に300億円規模の1号ファンドを立ち上げる。将来的には個人投資家からも出資を募り3000億円規模に拡大する考えだ。

設立会見に登壇したコアパートナーの代表者
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設立会見に登壇したコアパートナーの代表者
左からNTTアノードエナジー 代表取締役社長の高間徹氏、三菱UFJ銀行 取締役頭取執行役員の半沢淳一氏、大阪ガス 代表取締役社長執行役員の藤原正隆氏(出所:日経クロステック)

 同日、ファンド運営を手掛ける新会社「Zエナジー」を設立した。ファンドに出資するのは、三菱UFJ銀行など3社のほか、常陽銀行、東京海上日動火災保険、百五銀行、三菱重工業、三菱総合研究所、ゆうちょ銀行の計9社となる。三菱UFJ銀行 取締役頭取執行役員の半沢淳一氏は、「業界を超えて再エネ拡大を目指す企業が結集した。各社の機能を生かして、再エネを『つくる』から『つかう』まで促進していきたい」。Zエナジーの社長にはスペイン系の太陽光開発・運営会社X-Elio(エクセリオ)日本法人の元社長 安岡克己氏が就任する。

 21年は主に太陽光発電を中心としたFIT(固定価格買取制度)案件に投資していく。三菱UFJ銀行など金融機関はファンドへの出資に加えて、銀行融資にも取り組む。「銀行融資を含めると、ファンドの規模は2000億円くらいになる」(半沢氏)。これは発電量に換算すると400~500MW規模に相当する。ファンドの規模拡大とともに、投資対象も順次広げていく方針だ。具体的には30年ごろまでにファンドを3000億円規模に拡大し、非FIT案件の再エネのほか、VPP(仮想発電所)や水素発電などの領域にも手を伸ばす計画だ。

 この新会社設立の発起人となったのは三菱UFJ銀行である。同社は2030年までの温室効果ガス排出量のネットゼロを宣言しており、そのつながりでファンドの運営にこぎつけた。一方、大阪ガスとNTTアノードエナジーは、再エネ関連の技術と電力小売りのノウハウを持つ。大阪ガスは再エネの発電量予測技術や、需要に合わせた電気供給技術を開発しており、NTTアノードエナジーは蓄電池を活用した電力系統の安定化技術に取り組んでいる。