欧州で自動車アセスメントを手掛けるEuro NCAPは2021年9月8日、新たに5車種の衝突試験結果を発表した。今回試験した5車種には、中国ブランドの2車種が含まれる。一つは中国吉利汽車グループ傘下のLYNK & COの最初のモデルであるハイブリッド車「Lynk & Co 01」、もう一つは蔚来汽車(NIO)の電気自動車(EV)「ES8」だ。そのほか、トヨタ自動車の燃料電池車「Mirai」、SBARU「Outback」、ドイツAudi「Q4 e-tron」を試験し、5車種すべてが五つ星を獲得した。
今回試験した5車種のパワートレーンは様々だ。Lynk & Co 01はハイブリッド車(HEV)およびプラグインハイブリッド車(PHEV)、ES8とQ4 e-tronは電気自動車(EV)、Miraiは水素燃料電池車(FCV)で、従来通りのエンジン車はOutobackのみとなった。
Lynk & Co 01は、吉利グループ傘下のスウェーデンVolvoが開発した小型車用プラットフォーム「Compact Modular Architecture(CMA)」を採用している。同じCMAを採用するXC40と同様に衝突安全性は優秀だった。特に側面衝突では満点のスコアを獲得し、成人乗員保護性能は96%と高かった。さらに、全座席に乗員検知機能付きシートベルトリマインダー、様々な交通状況で衝突を予防・軽減する緊急自動ブレーキだけでなく、2次衝突を防ぐ衝突後ブレーキシステム、ドライバーの居眠りを検知するドライバー監視システム、車線維持システムなど、アクティブセーフティー機能のフルセットを装備し、全体で高い評価を得た。