PR

 移動通信関連の業界団体GSMA(GSM Association)は2021年9月14日、「The Mobile Economy Russia & CIS 2021」と題するリポートを発表した。併せて同団体主催のイベント「Mobile 360 Eurasia event」もモスクワで同日に開催。ロシアなどCIS(独立国家共同体)諸国で進む移動通信を活用した事業についての意見交換を行っている。以下はその概要となる。

関連ニュースリリース: 5G Rollout the Central Theme of GSMA’s Mobile 360 Eurasia Event 関連リポート: The Mobile Economy Russia & CIS

 これによると、2020年のCIS諸国では、移動通信サービス導入により生産性が向上し、その経済効果は、この地域のGDPの7%を占める1430億米ドルに上った。2025年には、さらに12%増加し、1600億米ドルに達するとしている。

CIS諸国における移動通信技術による経済効果は、2020年時点で1430億米ドルに上った
CIS諸国における移動通信技術による経済効果は、2020年時点で1430億米ドルに上った
(出所:GSMA)
[画像のクリックで拡大表示]
2025年にCIS諸国における移動通信技術による経済効果は1600億米ドルに達する
2025年にCIS諸国における移動通信技術による経済効果は1600億米ドルに達する
(出所:GSMA)
[画像のクリックで拡大表示]

 新型コロナウイルスの感染拡大により、高速で信頼性の高いインターネットアクセスやデジタルサービスが、個人や企業にとってさらに重要なものとなっている。加えて、移動通信業界は、通話料金やデータ通信料金の割引や、エンターテインメント、医療サービスへの無料アクセスを実施、コロナ禍での各種救済基金への寄付なども行い、この地域を支えてきた。その結果、2020年末までに、この地域の移動通信接続数は130万件増え、加入者数は2億3800万人に達している。

CIS諸国では5人に4人となる2億3800万人が移動通信に加入
CIS諸国では5人に4人となる2億3800万人が移動通信に加入
(出所:GSMA)
[画像のクリックで拡大表示]

 しかし、この地域で5Gサービス商用化を開始したのは、唯一ウズベキスタンのみとなっている。通信事業者は、今後5年間にネットワークへの260億米ドル超の投資を予定しており、5Gへの投資割合も増やすとしている。

CSI諸国のうち2021年時点で5G商用サービスを開始しているのはウズベキスタンのみ
CSI諸国のうち2021年時点で5G商用サービスを開始しているのはウズベキスタンのみ
(出所:GSMA)
[画像のクリックで拡大表示]
2020年~2025年までに265億米ドルをネットワークに投資
2020年~2025年までに265億米ドルをネットワークに投資
(出所:GSMA)
[画像のクリックで拡大表示]

 この地域では、激しい価格競争が繰り広げられており、事業者は、主軸となる携帯電話サービス以外にも、新たな事業収入となるさまざまな事業計画を進めている。これには、有料テレビ放送やメディア、広告、クラウド、セキュリティー、金融サービスなど、一般消費者からビジネスまで広範な分野に向けたサービスが含まれている。

事業者は主軸となる携帯電話サービス以外に新たな事業収入となる各種事業計画を進めている
事業者は主軸となる携帯電話サービス以外に新たな事業収入となる各種事業計画を進めている
(出所:GSMA)
[画像のクリックで拡大表示]

 リポートでは、こうした事業には、提供するネットワークの速度や品質、到達範囲が密接に関係すると指摘する。これらサービスの実現に必要な、適切な量と種類の周波数帯へのタイムリーなアクセスを各国政府や規制当局がどの程度サポートするかが鍵になるとしている。