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 ホンダは2021年9月17日、国内の四輪車工場における同年8月から10月上旬の生産見通しを発表した。車載半導体不足に加えて、東南アジアにおける新型コロナウイルス変異株の感染拡大に伴う部品不足などの影響によって、当初計画に比べて8~9月は約60%の減産、10月上旬も約30%の減産となる見込みである。

 8~9月の各工場の稼働率を見ると、小型車「フィット」や軽自動車などを生産する鈴鹿製作所は約30%にとどまり、中型ミニバン「ステップワゴン」などを生産する埼玉製作所狭山工場は約60%となっている。中型車「シビック」などを生産する同寄居工場は約90%であり、正常稼働に近い(表1)。

ホンダ国内工場の稼働率(8月~10月上旬)
表1 ホンダ国内工場の稼働率(8月~10月上旬)
ホンダの発表資料を基に日経Automotiveが作成。
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 一方、10月上旬の稼働率は、鈴鹿製作所と狭山工場は約60%まで高まり、寄居工場は正常稼働に戻せる見通しだ。ただ、現在も不透明な状況が続いており、「今後も影響を精査していく」(同社)と言う。

 工場の稼働率の低下は、各車種の納期に影響を与えている。例えば、小型SUV(多目的スポーツ車)「ヴェゼル」の工場からの出荷期間はガソリン車が5カ月程度、ハイブリッド車(HEV)が半年以上となっており、グレードによっては1年以上かかるという。軽自動車「N-ONE」の出荷期間は5カ月程度で、グレードによっては半年以上かかる見通しだ(表2)。

主な車種の工場からの出荷期間(目安)
表2 主な車種の工場からの出荷期間(目安)
ホンダの発表資料を基に日経Automotiveが作成。
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 なお、ホンダは21年8月に、車載半導体不足や東南アジアにおける変異株の感染拡大の影響などを反映し、21年度通期(21年4月~22年3月)の国内販売台数を、期初の計画から1万5000台下方修正し、63万台としている。今後のばん回生産によって、この販売台数を達成できるかどうかが鍵になる。