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 大学の研究者らでつくる一般財団法人が、技術者向けの倫理教育セミナーを無料で開講する。公正研究推進協会(東京・新宿)が2021年11月2日13時から配信する予定のオンラインセミナー「事例で学ぶ技術者倫理」がそれだ。「女川原子力発電所の津波対策」「航空機における想定外事象への対応」といった9つの題材を基に、技術者が持つべき倫理について解説する。

公正研究推進協会が2019年に開催した技術者倫理セミナー
公正研究推進協会が2019年に開催した技術者倫理セミナー
(出所:公正研究推進協会)
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 近年、自動車のシートベルトや車載機器、建物に使う免震ゴムなどの製品で、メーカーによる品質不正が相次いでいる。企業の幹部だけでなく、現場で働く技術者の倫理観も、あらためて問われている。「人々の安全に関わる製品のデータ改ざんが特に多い」――。同協会専務理事の池田駿介氏はこう危機感をあらわにする。

 倫理教育セミナーでは上記のように、不具合や重大事故などの防止または被害軽減を実現した事例を基に参加者の理解を深める。これまでの技術者向けの倫理教育では、スペースシャトル・チャレンジャー号の爆発事故のような事故事例を題材にする場合が多かった。

 セミナーには同協会ホームページからの事前登録で参加できる。定員は450人だ。

 同協会は16年4月、大学などに所属する研究者らの研究倫理を啓発する目的で設立された。有料のeラーニングや関連セミナーの開催が主な活動で、現在はその対象を企業の技術者に広げている。21年3月末時点で、国内の約350機関が同協会のeラーニング教材を利用する。そのうち民間企業は30社ほどに留まる。