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 ルネサス エレクトロニクスは、二酸化炭素(CO2)の濃度計測に向けたサーモパイル型ガス検出器ICを発売した ニュースリリース 。これまで同社は、水素(H2)や揮発性有機化合物、可燃ガスの検出に向けたガス検出器ICなどを製品化してきたが、「CO2計測に向けたサーモパイル型ガス検出器ICの発売は今回が初めて」(同社)。CO2が赤外線を吸収する特性を利用してその濃度を計測するNDIR(Non Dispersive InfraRed)方式のCO2センサーに適用できる。応用先は、HVAC(Heating、Ventilating、Air Conditioning)制御機器や空気質モニタリング機器、人工呼吸器などである。

CO<sub>2</sub>の濃度計測に向けたサーモパイル型ガス検出器IC
CO2の濃度計測に向けたサーモパイル型ガス検出器IC
(出所:ルネサス エレクトロニクス)
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 新製品は、入射する赤外線のエネルギー量に応じて熱起電力が変化するサーモパイル素子をSiプロセスで作り込んだものだ。サーモパイル素子の受光部面積(アクティブ領域)の違いと、内蔵した素子数の違いで4製品を用意した。受光部面積の選択肢は、1.2mm×1.2mmと0.61mm×0.61mm。素子数については、1個内蔵したシングル品と、2個内蔵したデュアル品がある。型番は、1.2mm×1.2mmのシングル品が「RH5Z1210D」、1.2mm×1.2mmのデュアル品が「RH5Z1222D」。0.61mm×0.61mmのシングル品が「RH5Z0610D」、0.61mm×0.61mmのデュアル品が「RH5Z0622D」である。

 受光面積が大きい1.2mm×1.2mm品の方が「高精度でCO2濃度を計測できる」(同社)。SN比は、1.2mm×1.2mm品が4953√Hz(標準値)で、0.61mm×0.61mm品が3513√Hz(標準値)である。ただし、「コストは0.61mm×0.61mm品の方が低い」(同社)。

 シングル品のサーモパイル素子と、デュアル品の一方のサーモパイル素子は、検出波長の中心値をCO2の計測に向けて4.26μmに設定した。デュアル品のもう一方のサーモパイル素子は、3.92μmに検出波長の中心値を設定した。3.92μmは、CO2に吸収されないため、光源から出力された赤外線がそのままサーモパイル素子に届く。デュアル品は、これをリファレンスとして使って光源の経年劣化などを補正することでより高い精度でCO2の濃度を計測できるとする。

 応答時間は、1.2mm×1.2mm品が25ms(標準値)、0.61mm×0.61mm品が18ms(標準値)である。4製品いずれも、直径が9.22mmのTO-5金属缶パッケージに封止した。動作温度範囲は−50~+125℃。価格は、4製品いずれも明らかにしていない。