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 米Silicon Laboratories(Silicon Labs;シリコン・ラボラトリーズ)は、2021年9月14日(現地時間)に、Sub-1GHzの無線通信回路を集積したSoC「EFR32FG23(FG23)」と「EFR32ZG23(ZG23)」を発表した ニュースリリース 。どちらもLPWA(Low Power Wide Area)ネットワーク向けで、1マイル(約1609m)以上の無線通信距離を確保しながら、ボタン電池寿命が10年以上の低消費電力で動作可能という。

新製品の機能ブロック図
新製品の機能ブロック図
(出所:Silicon Laboratories)
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 今回の2つの新製品は、CPUコアとして「Arm Cortex-M33」を集積した無線通信SoC「Wireless Gecko Series 2」*の派生製品である。新製品に集積されたCortex-M33はDSP命令が追加されている。動作周波数は最大78MHz。フラッシュメモリー容量は最大512Kバイトで、SRAM容量は最大64Kバイト。周辺回路として、12/16ビットA-D変換器、D-A変換器、アナログコンパレーター、LENSENSE(Low Energy Sensor Interface)/USART/I2Cといったインターフェース、80セグメントLCDコントローラー、6×8キーのキーパッドスキャナー、温度センサーなどを集積する。

* 関連記事 Cortex-M33集積の2.4GHz無線SoC、シリコン・ラボがWireless Geckoの第2世代品

 両製品とも、Silicon LabsのIoT(Internet of Things)向けセキュリティー仕様「Secure Vault」に沿っている。暗号化アクセラレーターやTRNG(True Random Number Generator)を備え、Arm TrustZoneに対応して、PUF(Physical Unclonable Function)ベースの暗号鍵管理などが可能である。Armのセキュリティー認証「PSA Certified Level 3」に準拠している。

 無線通信回路(RFサブシステム)は110M~727MHzと742M~970MHzの周波数、FSK/GFSK/OQPSK/DSSS/MSK/GMSK/OOKの変調方式に対応する。低消費電力で動作しながら高い送受信特性をもつという。例えば、915MHzで0dBm出力時のトランスミッター電流は9.8mA、920MHz(400kビット/秒、4-FSK)受信時のレシーバー電流は4.2mAである。また、868MHz(2.4kビット/秒、GFSK)受信時の感度は-125.3dBm。868MHzで+20dBm出力が可能だという。

 FG23とZG23の違いは、対応するLPWA通信プロトコルや狙うアプリケーションにある。FG23は、Amazon SidewalkやWi-SUN、Wireless M-Bus、およびユーザー独自プロトコルをサポートし、家とビルのオートメーションおよびセキュリティー、産業オートメーション、街灯、メーターなどを狙う。一方、G23はZ-WaveやZ-Wave LRおよびユーザー独自プロトコルなどをサポートし、スマートホームやセキュリティー、照明、ビルディングオートメーションなどを狙うという。

 どちらの製品でも、Cortex-M33が39MHzで動作した場合の消費電流は26μA/MHz、ディープスリープ時の消費電流は1.2μAとされる。動作電源電圧は1.71~3.8V。動作温度は-40~+125℃。パッケージは40ピンQFN(5mm×5mm)と48ピンQFN(6mm×6mm)。なお、ZG23には、Z-Waveだけに対応したSiPモジュール版「ZGM230S」を用意する。

 FG23は量産出荷中。記事執筆時のオンライン販売価格は、「EFR32FG23A010F256GM40-B」(フラッシュメモリー容量256Kバイト、SRAM容量32Kバイト、40ピンQFNパッケージ封止)が5.10米ドル〔米Mouser Electronics(マウザーエレクトロニクス)の通販サイトで1個購入した場合〕、「EFR32FG23B020F512IM48-B」(フラッシュメモリー容量512Kバイト、SRAM容量64Kバイト、48ピンQFNパッケージ封止)が6.49米ドル〔米Digi-Key Electronics(デジキーエレクトロニクス)の通販サイトで1個購入した場合〕である。FG23の開発キットは39.99米ドルで用意される。一方ZG23とZGM230Sは21年第4四半期から量産開始する予定。価格などは未公表。