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 パナソニックは2021年9月24日、要介護高齢者の自立支援に特化した介護施設を運営するポラリス(兵庫県宝塚市)とともに、IoT(Internet of Things)やAI(人工知能)を利用した自立支援サービスを開始すると発表した(図1)。利用者(要介護者)にリゾートホテルなどに3カ月程度滞在してもらい、運動機能を改善して日常生活を送れるようにする自立支援プログラムを提供する。

図1 パナソニックとポラリスで要介護高齢者を支援
図1 パナソニックとポラリスで要介護高齢者を支援
AIやIoTの利用、リハビリのノウハウを掛け合わせて、要介護高齢者を支援する新サービスを始める。(出所:パナソニックとポラリス)
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 具体的な支援の流れは以下の通りだ(図2)。まずホテルなどの滞在施設に向かう前に、要介護者にウエアラブルデバイスを装着して日常生活を送ってもらう。そのデータ、問診票などからポラリスの担当者がリモートで自立支援の内容を決定。要介護者はホテルなどの滞在施設で自立支援プログラムを受ける、というものだ。ウエアラブルデバイスは、滞在施設での自立支援プログラム開始後も付け続けて、改善の動向を把握する。特に筋肉が衰えたり、関節の動きが鈍くなったりしている要介護者を対象者としている。

図2 自立支援の流れ
図2 自立支援の流れ
自宅でもデータを取得し、そのデータなどを基に自立支援プランを策定する。滞在施設で自立支援プログラムを進め、最終的に日常生活を送れるようにしていく。期間は約3カ月をめどにしているが、半月や1年などのケースも出ると予想している。(出所:パナソニックとポラリス)
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 パナソニックは疾患や服薬、生活環境などについて記述された問診票、日常生活の活動量を記録するウエアラブルデバイスのデータなどから要介護者の状態を推測できるようにする。例えば歩数や睡眠時間などを正しく記録し、自立支援の内容決定を補助する。「ウエアラブルデバイスでデータを分析すると、要介護者に聞いた話より状態が悪かったりする」(パナソニックテクノロジー本部事業開発室スマートエイジングプロジェクト主幹の大西聡明氏)。このデータに基づき、実態に沿った自立支援プログラムを策定し、ポラリス担当者の作業補助を担う。

 ポラリスは自立支援プランの策定、プランに沿ったリハビリなどを担当する。ポラリス研究開発室主幹の佐伯みか氏によると「従来型のような状態の悪化を防ぐのではなく、日常生活を送れるように機能を改善するプログラムを提供している」という。筋肉の衰え、関節の動きの鈍さなどを改善するため、「積極的な水分摂取、排せつリズムなどの生理機能の調整、器具を利用した運動などに力を注ぐ」(同氏)。パナソニックが収集したデータで、より効率的なプラン策定を目指す。

 両社は21年10月より同サービスを開始する計画だ。費用は自費サービスで、ベーシックプランが月100万円とする。まずは大阪のリーガロイヤルホテルで展開するが、将来的に国内外の拠点を増やして受け入れ態勢を整えていく。