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 駆動用2次電池の世界市場は2035年に26兆4660億円へと拡大する。これは調査会社の富士経済(東京・中央)が21年9月24日に発表した調査結果および将来予測だ。20年比で約8.5倍の規模となる。リチウムイオン2次電池が市場拡大をけん引する。世界的なカーボンニュートラル(温暖化ガスの排出量実質ゼロ)の流れを受け、中国・欧州が電動化へ一気にかじを切ろうとしていることが市場拡大の背景にある。

富士経済は駆動用2次電池の世界市場が2035年に26兆4660億円に拡大すると予測
富士経済は駆動用2次電池の世界市場が2035年に26兆4660億円に拡大すると予測
(出所:富士経済)
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車両底部にリチウムイオン2次電池を敷き詰めた米Tesla(テスラ)の「モデルS」
車両底部にリチウムイオン2次電池を敷き詰めた米Tesla(テスラ)の「モデルS」
(出所:Tesla)
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 35年の市場予測を地域別にみると、中国が20年比8.1倍の9兆8641億円、欧州が同9.4倍の9兆5516億円、北米が同8倍の3兆9484億円、日本が同9.3倍の1兆7496億円である。35年までに中国や欧州の大半でガソリンエンジン車やディーゼルエンジン車を販売禁止にする動きが出てきたため、電動車の比率が大幅に上昇し、必須部品の1つである駆動用2次電池の市場も拡大していく。

 20年時点でも中国と欧州が同市場で中心的な存在であり、この流れを継続しながら市場全体の規模が拡大する見通しである。特に欧州の主要国では、新型コロナウイルス感染症の拡大以降に充実させた電動車への補助金政策によって需要が高まり、駆動用2次電池の市場拡大につながった。21年には、前年に新型コロナのため中断していた電気自動車(EV)関連のプロジェクトや工場などの設備投資が続々と再開されるという。

 さらに富士経済は同日、補機用2次電池市場の調査結果も発表した。駆動用2次電池に比べて成長の幅は小さく、35年に20年比で約1.1倍の1兆9628億円になると予測している。20年代後半から欧州を中心にリチウムイオン2次電池の補機向け採用が増加し、市場は拡大基調にあるという。