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 飲食店向けクラウドサービスを提供するEBILABは2021年10月7日、水槽にいる伊勢エビの脱皮を検知するAI(人工知能)の実証実験を10月1日に始めたと発表した。脱皮直後でエビの皮が柔らかく、風味が良いうちに楽しめる。2021年内に三重県伊勢市の料理店「倭庵 黒石」での導入を予定する。

 伊勢エビの脱皮には特定の周期がなく、夜に脱皮する個体も多いことから予測困難とされてきた。これまでは職人が経験に基づき目視で確認しており、水槽に長時間張り付いて脱皮を待つこともあった。EBILABは開発した検知システムで、職人の負担の軽減を見込む。

 脱皮の検知システムには、米Microsoft(マイクロソフト)のクラウドサービス「Azure」が提供するAzure Cognitive Servicesを利用した映像解析技術を使う。暗視カメラが水槽内のエビを常時監視し、脱皮を検知するとユーザーのモバイル端末に通知を発信する。

 実証実験では水槽を3段積み上げる形で設置し、水槽を映せる壁の位置にカメラを取り付けた。カメラはエビの形を認識している。脱皮を検知する方法は(1)抜け殻が生じた段階でエビの「分身」とみなし抜け殻を1匹と数える(2)割れ目があるなど抜け殻自体を検知する――の2通りがあり、今回は前者を採用した。

水槽内を動くエビを撮影し、脱皮を検知する
水槽内を動くエビを撮影し、脱皮を検知する
(出所:EBILAB)
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 今回の実証実験では初期費用70万円から、月額利用料約1万円などでシステムを構築した。EBILABはこのシステムを伊勢エビ以外の食材に関する検知にも幅広く応用できるとしている。