デジタル庁は2021年10月10日、優れたデジタル化の取り組みを表彰する「デジタル社会推進賞」の受賞者・チームを発表した。デジタル社会推進賞のプラチナ賞に選ばれたのは、長野県の坂城高校と長野県教育委員会。
デジタル社会推進賞は、デジタル大臣による初の表彰制度で、同庁がミッションとして掲げる「誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化を。」に貢献する個人やチームを表彰する。
同日、デジタル庁が開催した「デジタルの日」のオンラインイベントの中で、デジタル大臣賞のプラチナ賞1件、金賞2件、銀賞7件を発表した。プラチナ賞を受賞した坂城高校は県立の全日制普通科高校で全校生徒は約200人。1人1台の端末やAI(人工知能)活用型学習アプリなどのデジタル教材を用いた教育活動が評価された。牧島かれんデジタル相は「生徒の学びの意欲を、デジタルを使ってうまく引き出す好事例。ぜひ全国展開していきたい」とコメントした。
金賞は登大遊筑波大学産学連携准教授とプロップ・ステーションの竹中ナミ理事長が受賞した。登准教授は世界で数百万人が利用する「SoftEther VPN」や約19万人が利用する「シン・テレワークシステム」などの開発が評価された。竹中理事長は、約30年間にわたって、障害を持った人のICT技術を使った自立と社会参画を支援してきた活動が評価された。
銀賞は20年にわたりシニアのデジタル化を推進する牧アイティ研究所の牧壮代表など個人で3人と、全国1位のマイナンバーカード交付率を実現した石川県加賀市窓口課など4団体が受賞した。
デジタル社会推進賞は2021年8月23日から9月9日まで募集し、309件の応募があった。初回となる今回はデジタル大臣賞のほか、「デジタルの日」奨励賞10件を選定した。