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独自設計プロセッサーTensorで音声認識やカメラを強化

 Pixel 6シリーズはグーグル独自設計のプロセッサーTensorの搭載で話題になっている。グーグルは、「完全に新しく設計したカスタムビルドのSoC(System on a Chip)だ。すべての側面からグーグルの機械学習に最適化させた」と説明する。

 Tensorを構成する機械学習用のTPUはグーグルの研究者がカスタムメイドしたという。画像処理用のISPには主要なアルゴリズムをシリコンに組み込むことで電力効率を改善。CPUは2つの大きなArm Cortex-X1コアを含む「2+2+4コア」の構成、GPUは20コアとなっている。既存のAndroidアプリやゲームとの互換性については「全く問題ない」としている。

 Tensorは多くのセキュリティー機能を備え、新たにセキュリティーチップ「Titan M2」も搭載し、高度な攻撃に耐えるとする。OSとセキュリティーのアップデート提供期間は従来の「最低3年間」から「最低5年間」に両モデルともに延長した。

 Tensorによって音声認識の精度が高まっている。また音声とタッチによる操作を組み合わせた入力機能「アシスタント音声入力」やLINEやTwitterアプリでも利用できる「リアルタイム翻訳」を従来の半分の電力で実行できる。「レコーダー」アプリでは日本語の文字起こしにも対応した。

 カメラもTensorを活用する。人物撮影では多様性を重視し、有色人種の肌色を平等にハイライトする「リアルトーン」に対応。外部の専門家による他社製品との比較では「最もインクルーシブなカメラ」との評価を得たという。

 新機能として、写真編集時に背景に映り込んだ人物などを消せる「消しゴムマジック」を搭載。今後は他のPixelシリーズにも提供する。滝の水が流れる様子などを撮影できる「モーションモード」はTensorの機能を利用しており、Pixel 6シリーズ専用となっている。