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 オムロンは2021年10月25日、製造現場で人と一緒に作業する協働ロボットを造る台湾のTechman Robot(テックマン・ロボット)に約10%出資すると発表した。オムロンが産業用ロボットで培った制御技術を、テックマン製の協働ロボットと組み合わせ、安全性を担保しつつ、作業スピードを従来比で2~3倍と人間並みに高めた協働ロボットを共同開発する。23年をめどに新製品を販売する計画だ。

図 テックマンの協働ロボット「TM」シリーズ
図 テックマンの協働ロボット「TM」シリーズ
(出所:オムロン)

 テックマンは、協働ロボットの専業メーカーとして世界第2位のシェアを誇る。オムロンは18年にテックマンと業務提携しており、これまでにテックマンの協働ロボットを両社ブランドとして世界に販売してきた他、オムロンのモバイルロボットとテックマンの協働ロボットを組み合わせた製品などを開発してきた。

 今回の出資により、互いの技術情報を開示するなどして、さらに連携を深める。具体的には、「ロボット統合コントローラー」という製品を協働ロボットに適用する。ロボット統合コントローラーはオムロンが産業用ロボットの分野で開発したもので、ロボットと周辺機器との統合制御が可能になる。これにより、これまで協働ロボットでは処理が難しかった複雑な作業への適用や、生産設備の立ち上げ時間の短縮が図れると見込む。

 オムロンのインダストリアルオートメーションビジネスカンパニー社長の辻永順太氏は「協働ロボットは安全性を担保するためにスピードに制約がある点が課題」と指摘する。「出資で生産性と安全性を両立した製品を開発し、高成長が見込める協働ロボット市場でさらなる拡大を狙う」(同氏)と語った。

 新型コロナウイルスの感染拡大で、製造現場では人が密集して働くリスクが高まり、協働ロボットの需要が増している。オムロンは今後投入する新製品などで、24年度のロボット事業の売上高を21年度比2~3倍の600~700億規模に伸ばす計画だ。