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 DMG森精機は2021年10月26日、工作機械でのテスト加工をコンピューターでシミュレーションする「デジタルツインテストカット」の計算処理を、理化学研究所のスーパーコンピューター「富岳」の利用によって大幅に高速化したと発表した。現実に8時間かかる加工を富岳では10分でシミュレーションできた。複雑な曲面で構成された、シミュレーション計算量の多いワーク形状を対象とした。

図 デジタルツインテストカット
図 デジタルツインテストカット
実機でのテストカット(左)と、デジタルツインテストカットのイメージ(右)。(出所:DMG森精機)
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 デジタルツインテストカットは、実際の加工における工作機械の動的な稼働状態をコンピューター上で再現し、サイクルタイムをはじめとする加工状況や結果を予測する技術()。2021年2月に開始しており、顧客の予測依頼に対して最短2営業日で回答している。しかし、複雑な曲面で構成されるブレードや金型などはシミュレーションの所要時間が長くなる傾向がある。

 そこで同社は、デジタルツインテストカットを富岳で実行。8時間の実加工時間に対してわずか2%に相当する10分で結果を算出可能にした。デジタルツインカットでは工具、ワーク、クーラントの劣化や消費がなく、さらに加工結果の予測を短時間で得られるというメリットが加わる。同社は「今後もデジタルソリューションを通して、顧客の生産性向上とサステナブルな社会に貢献する」としている。