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 トヨタ自動車は2021年10月28日、高級車「レクサスLS」を部分改良して発売した(図1)。目玉は、3個のLiDAR(レーザーレーダー)を追加した点である。同社として初めてとなる、販売後の車両の部品を更新する“ハードウエアアップデート(ハード更新)”にも対応する。

図1 部分改良した「レクサスLS」
図1 部分改良した「レクサスLS」
左右と後方にLiDARを1個ずつ追加した。(画像:トヨタ自動車)
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 レクサスLSはこれまで、前方監視用に1個のLiDARを搭載していた。今回の部分改良で、左右側方と後方に1個ずつLiDARを追加する。これで、車両の前後左右をLiDARで監視できるようになる。目的は、「将来的な性能向上に役立てる」(トヨタ)ためとする。今後、OTA(Over The Air)によるソフトウエア更新で先進運転支援システム(ADAS)の機能を向上するとみられる。

 日経Automotive/日経クロステックの既報の通り、既販車に対しては販売店でLiDARを装着する予定である。販売店でセンサー後付け作業を容易にするため、部分改良前の車両も「配線を済ませてある」(トヨタの開発担当者)。

 今回の部分改良ではこのほか、高度運転支援技術「Advanced Drive(アドバンストドライブ)」の性能向上を実施した。具体的には、追い越しの際に作動する「側方間隔確保機能」の条件を変更し、より積極的に作動するようにした(図2)。同機能は例えば、全幅が広い大型車を追い抜く際、車線内で右に寄りながら走行するもの。このほか、車線変更支援機能を使える場面を拡大させたという。液晶メーターのグラフィックスの背景色なども変更し、視認性を向上させた。

図2 側方間隔確保機能の作動イメージ
図2 側方間隔確保機能の作動イメージ
(出所:トヨタ自動車)
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 こうしたAdvanced Driveの性能向上は、OTAによって実施する。レクサスLSは、OTAに対応したECU(電子制御ユニット)を4個採用している。センサーで取得した情報を高速処理して車両制御の中核を担う「ADS(Advanced Drive System)ECU」と前方カメラの情報からAI(人工知能)処理する「ADX(Advanced Drive Extension)ECU」、自車位置の推定に使う「SIS(Spatial Information Service)ECU」、そしてメーターディスプレーやHUD(ヘッド・アップ・ディスプレー)などの表示系を制御するメーターECU――である。