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 NECは2021年10月29日、2021年4~9月期の連結決算(国際会計基準)を発表した。売上高に相当する売上収益は前年同期比5.2%増の1兆3828億円、調整後営業利益は同45.0%増の421億円と増収増益だった。国内IT事業や5G(第5世代移動通信システム)事業が好調。グローバルではスイスのデジタル金融を手掛けるAvaloq(アバロク)の新規連結など、デジタル政府/デジタル金融を中心に拡大した。

 「国内と海外ともに増収だった。市況の改善を着実に取り込んだ」。NECのCFO(最高財務責任者)を務める藤川修執行役員常務は第2四半期をこう振り返った。

NECの藤川修執行役員常務兼CFO(最高財務責任者)
NECの藤川修執行役員常務兼CFO(最高財務責任者)
(撮影:日経クロステック)
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 前年同期比で131億円増えた調整後営業利益の増減要因は次の通り。株式や不動産売却といった2020年度の一過性損益がマイナス110億円、2021年度の一過性損益でプラス80億円だった。加えて不採算案件や部材不足影響などの悪化でマイナス75億円だった半面、「グローバル」や「ネットワークサービス」セグメントを中心にオペレーションを改善したことでプラス366億円だったという。5Gや企業向けDX(デジタルトランスフォーメーション)支援事業の「コアDX」といった成長事業に対し、戦略的費用を130億円投入した。

 半導体を中心にした部材不足により、売上収益でマイナス100億円程度、調整後営業利益でマイナス30億円の影響がそれぞれ出た。部材供給の遅れに伴い出荷も遅れ、サーバーやストレージといったITサービス関連品が影響を受けた。部材供給リスクへの対応策として、代替品への切り替えや販売価格の適正化、オンプレミス案件に関してクラウドシフトの提案を強化するなどに取り組むという。「部材不足の影響は2022年度以降も続くとみており、長期に影響がある前提で対応していく」(藤川執行役員常務)。

 2022年3月期の業績予想は据え置いた。売上収益は前期比0.2%増の3兆円、調整後営業利益は同マイナス232億円の1550億円を見込む。DX支援事業や5G事業が好調な一方、「部材供給のリスクがありマクロ経済の不透明感がある」(藤川執行役員常務)とした。