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 経済産業省は2021年10月29日、掃除機用の非純正バッテリーパックの一部で「充放電をしていない保管状態でも発火リスクがある危険な製品」として注意喚起を行った。既にリコールは実施されているが、使用を中止するだけでなく、万が一発火した場合に拡大被害を防ぐため、「鍋や空き缶等の金属性の容器に入れ保管し、可燃物のそばに置かない」ように求めている。

 対象となる製品は、すみとも商店、ロワ・ジャパン(堺市)が輸入した、ダイソンのコードレス掃除機に取り付けできる非純正のバッテリーパック。いずれもリチウムイオン2次電池(LIB)である。すみとも商店の輸入品では21年4~9月にかけて7件、ロワ・ジャパンの輸入品では21年7月と9月の2件の重大製品事故が発生している。火災事故の発生が確認されたバッテリーパックには輸入事業者名(Orange Line DC60、ROWA・JAPAN DC62)が表示されている。

焼損したバッテリーパック
焼損したバッテリーパック
(出所:経済産業省)
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発火事故後の製品外観
発火事故後の製品外観
(出所:経済産業省)
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 すみとも商店が輸入した製品名「掃除機用リチウムイオンバッテリー Orange Line」、型番は「Orange Line DC60 20001 V6 2200」「同 20006 V6 2200」「同 20007 V6 2200」。販売期間は20年11月1日~21年4月23日で、対象台数は9850台だ。

 同社は21年10月5日付で倒産しており、21年8月16日から実施していたリコール対応は10月19日に修了している。そのため経産省は消費者に対して、同省ホームページで廃棄依頼を呼びかけていた。なお、10月11日時点での回収率は消費者庁の公表資料によると56.6%である。

火災事故の発生が確認された事故品(すみとも商店が輸入した製品)の写真
火災事故の発生が確認された事故品(すみとも商店が輸入した製品)の写真
(出所:経済産業省)
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 一方、ロワ・ジャパンが輸入した非純正の電気掃除機用互換バッテリーは型番が「DC62-J」で、対象ロット番号は「A010」「A012」「B101」「B103」「B104」。販売期間は20年11月20日~21年8月3日、対象台数は5286台だ。同社は21年10月1日からリコール対応を行っている。

火災事故の発生が確認された事故品(ロワ・ジャパンが輸入した製品)の写真
火災事故の発生が確認された事故品(ロワ・ジャパンが輸入した製品)の写真
(出所:経済産業省)
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 このようにリコール対応は行われていたが、製品評価技術基盤機構(NITE)による調査の結果、「充放電していない保管状態でも、基板上の部品が発熱・発火する可能性がある」と21年10月29日付で判明した。このため、現時点では廃棄をせずに安全な方法で保管するように告知するに至った。回収もしくは廃棄方法などについては、関係者と検証を行い、後日連絡するとしている。

 充電式の電動工具や電気掃除機のバッテリーが発火する事故は近年、増えている。特に、ネット通販などで容易に購入できて安価な非純正品は安全対策が不十分な製品が多く、輸入・販売面での法規制強化などの必要性が高まっていた。