PR

 スウェーデンEricsson(エリクソン)は2021年10月29日、5Gを使ったより安心安全な自動運転バス運行に向けた実験の様子を公開した。ストックホルムにて、車両内に設置した安全装置と管制室からのモニタリングとの連携を確認した。

(出所:Ericsson)
(出所:Ericsson)
[画像のクリックで拡大表示]
関連ニュースリリース: Ericsson and partners test new safety features on 5G self-driving bus

 今回の実験は、2020年9月の5G制御ミニバス「5G Ride」運行実験に続くプロジェクトである。Ericssonのほか、スウェーデンUrban ICT Arena、T-Engineering、Telia、米Intel、仏Keolisが参加している。Ericssonが5G接続の管制塔技術を、Teliaがネットワークを提供し、Intelは車両内の安全性解析を担当。自動運転車両はT-Engineeringが提供し、スウェーデンイノベーションシステム庁(Vinnova)とその推進プログラム「Drive Sweden」の支援も得た活動となっている。

 車両には最新の安全装置やセンサー類を搭載し、AIによるデータ解析に基づき、事故につながりかねない状況を事前に管制室へ報告する。乗客の忘れ物があればその状況確認なども行う。

 管制室は車両から遠隔の場所にあり、低遅延で高速大容量通信が可能な5Gネットワークで接続することで、リアルタイム通信を可能とする。これにより、必要に応じて管制官が車両にコマンドを送って制御することもできる。

 このプロジェクトでは、最新の安全機能を搭載することで、自動運転時の乗客の安心安全を確保し、効率的で持続可能性の高い公共交通システムを実現することを目指す。管制室では車両や車列を監視し、交通計画の策定や交通経路の最適化などを行う。これにより費用対効果が高く、環境に対してよりスマートな交通システムを実現したいとする。

5Gロボットによる遠隔教育の実験も実施

 Ericssonはこのほか5Gロボットによる遠隔教育の実験も実施した。病気などにより通学が困難な子供たちに向けて、学校外からでもより快適な授業参加が可能になる仕組みを提供する。

(出所:Ericsson)
(出所:Ericsson)
[画像のクリックで拡大表示]
関連ニュースリリース: Ericsson-enabled 5G robot Fable bridges school distance learning barriers in Denmark

 ここでは、デンマークHerlev市に住む13歳の少年Rasmus Dalstenくんの例を紹介。肺疾患のため学校に通うことが難しい彼は、学校に置かれた「Fable」と呼ばれるテディベアサイズのモバイルロボットに搭載されたスマートフォンと自宅のタブレット端末を5Gで接続し、授業に参加している。

(出所:Ericsson)
(出所:Ericsson)
[画像のクリックで拡大表示]

 以前は別のロボットを使って授業に参加していたが、見たい方向を変える際などには、先生やクラスメートにロボットの向きを変えてもらう必要があった。今回のFableでは、自身のタブレット端末で全ての制御を行えた。発言者がFableの後ろにいる場合など、振り向いて見たり、議論に加わったりすることも可能だ。

 この実験では、Ericssonとデンマークの通信事業者TDC Net、同じくデンマークでロボティクスを手掛けるShape Roboticsの3社がTDC/Ericsson 5G Innovation Hubにて開発を進めてきた技術が使われている。3社では今後この技術を、企業向け、産業向けのさまざまなユースケースにも活用していくとしている。