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 国民生活センターは、縄跳びのグリップの付け根部分が破損した事例についての調査結果を公表した。「縄跳びを初めて使用したところ、グリップの付け根部分が破断した」という消費者からの相談に基づき、同センターの商品テスト部が調べた。事業者は、破損の原因は樹脂部品の成形不良と見ており、工場に金型の検査を指示したという。

 当該製品は、ロープやグリップなど全てが樹脂製の縄跳び(図1)。ロープの端を回転子に留めてグリップに挿入し、それが抜けないようにキャップで固定することにより、ロープと2つのグリップをつないでいる。相談者によると、コンクリートの上でとび始めて約5分経過したときに突然、グリップの付け根部分が破損して、隣にいた子どもに縄が当たった。

図1 当該製品の外観と破損箇所
図1 当該製品の外観と破損箇所
(出所:国民生活センター)
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* 国民生活センターの発表情報

 同センターが事故品について調べたところ、片方のキャップが破損し、その大部分が失われていた。破損していない方のキャップを調べたところ、ねじの内径がグリップのねじ外径よりも小さく、グリップの根元までねじ込めなかった。他方、同センターが別途購入した同型品のキャップのねじの内径は、グリップのねじの外径に比べてやや大きく、グリップの根本までねじ込むことができた。

 事故製品のキャップの破断面を観察したところ、キャップの内側には、過大でゆっくりとした力による破壊が起きたときに見られる平滑な破面が見られた(図2)。一方、キャップの外側には、衝撃力が加わって脆性(ぜいせい)破壊したときに現れるシェブロン(松葉状模様)が認められた。このことから同センターは、破壊の起点はキャップの内側にあり、キャップが内側から外側へ押し広げられるような応力がかかるなどしてひび割れが進んだ後、引きちぎられるように一気に破壊が進んだものと推測した。

図2 破損したキャップの破断面
図2 破損したキャップの破断面
(出所:国民生活センター)
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 つまり、キャップをグリップに相当程度強くねじ込んだことで初期のき裂が発生し、最初の使用で一気に破壊した可能性が考えられる。また、破損していなかった方のキャップのねじの内径とグリップのねじの外径の関係から、当該品がロット不良または単品不良だったと推測できるという。

 こうしたテスト結果を事業者に説明したところ、事業者からは「キャップの成形不良と考えられるので、製造工場に金型の検査を行うよう指示を出した」と回答があったという。