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 ルネサス エレクトロニクスは、電動モビリティーや大型蓄電システム、無停電電源装置(UPS)などに向けた電池(バッテリー)フロントエンド(BFE:Battery Front End)IC「RAA48920x」を発売した ニュースリリース 。複数のLiイオン2次電池を直列に接続した電池パックに内蔵して使う。各電池セルの端子電圧や電池パック全体の充放電電流、電池パック内の温度を測定し、これらのデータをバッテリー・マネジメント・システム(BMS)を制御するホストICに送信する役割を担う。

電動モビリティーなどに向けた電池用フロントエンドIC
電動モビリティーなどに向けた電池用フロントエンドIC
(出所:ルネサス エレクトロニクス)
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 今回、2つの製品を発売した。1つは、4〜16個のLiイオン2次電池セルを直列に接続した電池パックに使える「RAA489206」である。適用可能な電池パックの出力電圧は+14.4〜57.6V。応用先は、シニアカーやゴルフカート、電動アシスト自転車、電動スクーターなどの電動モビリティーのほか、コードレス電動工具、コードレス家電、ポータブル蓄電システムなどである。

 もう1つは、6〜14個のLiイオン2次電池セルを直列に接続した電池パックに使える「RAA489204」。デイジーチェーン接続機能を備えており、このICを最大30個接続できる。このため、1つのICだけだと適用可能な電池パックの出力電圧は+21.6〜50.4Vだが、30個のICをデイジーチェーン接続すれば最大+1512Vと高い出力電圧の電池パックに使える。応用先は、電動バイクや電動フォークリフト、データセンター向け大型蓄電システムなどである。

 2製品どちらも、電池セルの端子電圧測定の誤差は±10%。充放電電流の測定精度は±0.2%である。パッシブ方式のセルバランス機能を搭載しており、内蔵FETを使った場合は最大10mA、外付けFETを使った場合は最大200mAの電流を流して各電池セルのエネルギーを調整できる。RAA489204のみに搭載したデイジーチェーン接続機能の最大データ伝送速度は最大1Mビット/秒と高い。同社従来品は最大0.5Mビット/秒だった。ホストICとの通信インターフェースとして、I2Cや、SPI、CRC付きSPIを用意した。

 パッケージは2製品どちらも64端子QFP。動作温度範囲は−40〜+85℃。すでに量産を始めている。価格は明らかにしていない。