信州大学発ベンチャーのAssistMotion(アシストモーション、長野県上田市)は、歩行トレーニングロボット「curara(クララ)」の販売を2021年12月10日より開始すると発表した。衣服のように身に着けられるというのがコンセプトで、試作品から大幅に軽量化した。1人でも着脱が容易で、利用者の自立した歩行訓練を支援する。
curaraは歩行に伴う股関節と膝関節の運動をモーターの動力によってアシストするロボット。AssistMotionは人に優しい「着る」ロボットの実現を掲げてcuraraの開発に取り組んできた。ケアマネジャーへのアンケートによると、介護現場での実用に耐えるには重さが3㎏を下回る必要があるという。curaraの試作品は4.5kgあったが、コントローラーとモーターの改良によって2.7kgまで軽量化することに成功した。
専用アプリには、トレーニング前後の歩行データの測定や、適切な運動プログラムの提案機能がある。提案されたプログラムに基づいてcuraraを利用すれば、利用者は1人でもリハビリが可能だ。AssistMotion代表取締役社長の橋本稔氏は「curaraが介護の働き手不足の解消につながれば」と期待を込めた。