環境とウイルス対策に配慮した室内設計
室内は、将来の自動運転車を想定し高級ラウンジをイメージしてデザインした。ホイールベースを可能な限り伸ばしてホイールを外側に配置したことで、大きな室内空間を確保した。ドアはセンターピラーレスの観音開きとし、開口部を広くした。シート配置は従来と異なり、助手席を大きく後ろに下げることができ、後席はカーブしたベンチシートとした。運転席と助手席は回転式のラウンジチェアとなっている。シート配置は、自動運転モードに応じてカスタマイズ可能という。
SEVENは、環境に優しい素材を使用することと衛生機能の提供にも注力した。外装には環境対応型塗料を使用し、内装にはミネラルプラスターや竹材、バイオレジンといったリサイクル材や再生可能素材を使用する。また、内装に使用される布材には抗菌処理を施している。
「Hygiene Airflow System(衛生気流システム)」は、ウイルスなどの乗員間の感染を減らすため、前席乗員と後席乗員の間の空気の流れを遮断できる。旅客機の気流管理から着想を得ており、垂直モードはルーフレールから吸気し、後輪の後ろにある排気口から排出する。水平モードは、ダッシュボードからリアベントに流れる。このシステムは車両の走行・停止に関係なく独立して作動する。
乗員が車両から離れると作動する紫外線滅菌システムも搭載する。コントロールスティックとフロントにある収納の引き出し、スピーカーなどに、組み込みのUVCライトを照射して、バクテリアやウイルスを除菌する。