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 スウェーデンEricsson(エリクソン)は2021年11月17日、製造業で進む大規模な変革を調査した最新リポート「The rise of the smarter, swifter, safer production employee - Future of enterprises 2nd edition」を発表した。2030年までに、生産性や効率性、従業員の安全性確保に向けて、情報通信技術を駆使した製造支援ツールの導入が進むとしている。

関連ニュースリリース: Ericsson IndustryLab report predicts manufacturing transformation by 2030 関連リポート: The future of enterprises - The rise of the smarter, swifter, safer production employee

 リポートによると、今後10年以内に製造業では平均8割の業務自動化が進むという。今後5年以内には、情報通信技術を駆使した製造支援ツールの活用が2倍以上増えると予測する。こうしたツールには、AI(人工知能)ソフトや動画認識、AR(拡張現実)/VR(仮想現実)、遠隔管理装置やAGV(automated guided vehicles、無人搬送車)、デジタルツイン、従業員と一緒に作業を行う産業用協働ロボット(co-bot)、従業員の身体に装着し、その動作をサポートする外骨格型デバイスが含まれている。

今後10年以内に製造業の平均8割で業務自動化が進行
今後10年以内に製造業の平均8割で業務自動化が進行
(出所:Ericsson)
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今後5年以内に製造支援ツールの活用が2倍以上増える
今後5年以内に製造支援ツールの活用が2倍以上増える
(出所:Ericsson)
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 さらに製造支援ツールについては、10社に7社が「5G(第5世代移動通信システム)やWi-Fi 6など最新の無線ネットワークを使って今後5年以内に少なくとも5種類、10年以内に7種類以上導入したい」と回答している。

10社に7社が「今後10年以内に7種類以上のツールを導入したい」と回答
10社に7社が「今後10年以内に7種類以上のツールを導入したい」と回答
(出所:Ericsson)
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 また、現在3種類以上の製造支援ツールを活用している企業では、全く活用していない企業に比べて、生産性、従業員満足度、CO2(二酸化炭素)排出量などにおいて、大きな実績を挙げているという。

3種類以上のツールを活用する企業はさまざまな面で実績を挙げている
3種類以上のツールを活用する企業はさまざまな面で実績を挙げている
(出所:Ericsson)
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 今回の調査は、オーストラリア、ベルギー、カナダ、中国、コロンビア、フランス、インド、インドネシア、フランス、ドイツ、サウジアラビア、メキシコ、ポルトガル、シンガポール、韓国、スペイン、スウェーデン、台湾、タイ、英国、米国、ベトナムの22カ国・地域が対象。2021年6月から9月にかけて8657件のオンラインインタビューの回答が得られた。考察部分については、米国、中国、コロンビア、スウェーデンの意思決定者、従業員、専門家、学術研究者を対象として、2020年11月から2021年3月にかけて行われた32件のインタビューを基にまとめられている。

今回の調査は世界22カ国・地域でのインタビューを基にまとめられている
今回の調査は世界22カ国・地域でのインタビューを基にまとめられている
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