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 ソニーグループは2021年11月25日、自社開発した空撮向けドローン「Airpeak S1」の飛行デモンストレーションを報道関係者向けに公開した(動画1)。同製品の売りとなる機体の高い運動性能を生かした、緩急自在な飛行デモを見せた。

動画1 実際に「Airpeak S1」が飛び立つ様子(音声あり、撮影:日経クロステック)

 Airpeak S1は21年11月中旬に出荷を開始したばかり。最大の特徴は、機体にソニーのフルサイズミラーレス一眼カメラ「α(アルファ)」などを搭載でき、高い機体の運動性能と組み合わせて、ダイナミックな空撮を可能にしている点だ。実際のデモでは、他社のドローンでは見たことがないような、機敏な旋回や急発進といった飛行を見せた。

 機体の最高速度は時速90km(機体にカメラなどペイロードを搭載しない場合)。機体の旋回などの角速度は秒速180度であり、急発進や急停止、速度の緩急なども自由に設定できる。秒速20mの最大耐風性能も持つ。想定用途として、CMや映画などの空撮を見込む。例えば、走行車両と並走しながら空撮するようなイメージだ。

 同製品の市場推定価格は税込み110万円前後。外形寸法は高さ約526.8mm×幅591.9mm×奥行き511.8mmで、質量は約3.1kg(バッテリーパックは除く)。機体の材料は「剛性第一」(ソニー)としてカーボン製を採用した(図1、2)。最大積載可能重量は約2.5kg。「基本的には、USBに特殊なマルチ端子を使う自社カメラのみに対応する」(同社)という。

図1 ソニーの空撮ドローン「Airpeak S1」
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図1 ソニーの空撮ドローン「Airpeak S1」
外形寸法は高さ約526.8mm×幅591.9mm×奥行き511.8mmで、重さは約3.1kg(バッテリーパックは除く)。駆動音は比較的静か。(撮影:日経クロステック)
図2 専用コントローラー「RCR-VH1」
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図2 専用コントローラー「RCR-VH1」
質量は約1.1kgで、約6時間駆動する。フル充電までに約3時間かかる。使用周波数帯は2.4GHz帯。上部のディスプレーは米Apple(アップル)の「iPad」。(撮影:日経クロステック)

 機体上部にリチウムポリマー電池パックを2本搭載する。飛行時間はαシリーズ搭載時に約12分だ。機体が稼働中であってもバッテリーを交換可能できるホットスワップに対応し、素早く撮影を再開できるようにしている。「類似の性能を持つドローン機体と比べると、バッテリーが6本以上搭載するような製品が多いところを2本にし、小型化できた」(ソニー担当者)と説明する(図3、動画2)。

図3 2本搭載するバッテリーパックはホットスワップ可能
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図3 2本搭載するバッテリーパックはホットスワップ可能
容量は2518mAh。電力量は93Whで、「飛行機に搭載することを想定し、100Wh以下で設計した」(ソニー)。充電時間は1個につき約1時間。(撮影:日経クロステック)
動画2 駆動中でもバッテリー交換可能(音声あり、撮影:日経クロステック)

 周囲の障害物を避けて飛行するために、5方向に配置したステレオカメラと、上下に配置した赤外線測距センサーなどを搭載する。LiDAR(3次元レーザーレーダー)を搭載しなかった理由としては、「ステレオカメラに内蔵するイメージセンサーの技術の経験が豊富だったため」(同担当者)とする。