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 KDDIは2021年11月29日、主に従来型携帯電話機などで使われている3G(第3世代移動通信システム)方式の無線通信サービス「CDMA 1X WIN」を2022年3月31日に終了すると発表した。終了時期については2018年に既に公表済みだが、終了後の契約や電話番号などの取り扱いについて今回明らかにした。

 KDDIによればCDMA 1X WINに対応した携帯電話サービスの契約は2022年4月1日時点で自動的に解約となる。ただし契約者が利用していた電話番号やメールアドレスは2022年6月30日まで保管され、KDDIの4G(第4世代移動通信システム)や5G(第5世代移動通信システム)のサービスを新規契約する際に引き継げるという。CDMA 1X WINの利用者に対し、サービスが終了する2022年3月末までに手続きをすれば無料で4Gや5Gに対応した端末への機種変更に応じるとしている。

 CDMA 1X WINは現在では当たり前となった「高速」かつ「定額」のモバイルブロードバンドの先駆けとなった通信サービスだ。KDDIが同サービスを始めたのは2003年11月。米Qualcomm(クアルコム)発祥の無線通信技術「CDMA2000 1xEV-DO」を採用し、携帯電話基地局から端末への下り方向で最大毎秒2.4メガビット、実効速度で毎秒600キロ~800キロビットの高速データ通信を実現した。同時期にライバルのNTTドコモが提供していた3Gサービス「FOMA」のデータ通信速度は最大で毎秒384キロビット止まりだった。

 加えてKDDIはCDMA 1X WINの開始に合わせ、月額4000円台の定額メニュー「EZフラット」も投入した。速度と料金の両面でモバイルデータ通信サービスの使い勝手は格段に向上し、大容量のコンテンツが充実した。