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 経済産業省が実施する「令和3年度製品安全対策優良企業表彰」(PSアワード2021)の授賞式が2021年11月30日に都内で開催された。PSアワードは、消費生活用製品における事故防止に積極的に取り組んでいる企業を表彰する制度。15回目となる今回は8社が受賞した。

PSアワード2021の授賞式
PSアワード2021の授賞式
(出所:経済産業省)
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 メーカーや輸入事業者を対象とした「製造事業者・輸入事業者部門」では、大企業の枠でガラス食器などを開発・製造するAGCテクノグラス(静岡県吉田町)が優良賞(審査委員会賞)を、中小企業の枠で高齢者用シューズなどを開発・製造する徳武産業(香川県さぬき市)が最優秀賞となる経済産業大臣賞を受賞した。

 AGCテクノグラスは、製品安全に関する方針を明文化して体制整備している点や、高齢者などの特性を考慮した製品設計および独自の試験によるリスク評価などの取り組みが評価された。後者においては、例えば力が弱い高齢者や子どもを想定して落下事故を防ぐ持ちやすい製品形状にしたり、独自の試験によって製品の持ち手部分に緩みや溶着部の剥離がないかを確認したりしている。事故や不具合に関する情報を社内で迅速に共有するため、トラブルなどの悪いニュースほどいち早く報告する「Bad News First(バッドニュースファースト)」の方針を定めている点なども評価された。

 この他、同部門の中小企業枠では、電動車いすなどを製造・販売するアテックス(松山市)と、大人用紙おむつや介護関連用品を製造販売する近澤製紙所(高知県いの町)の2社が技術総括・保安審議官賞を、段ボールを製造・販売するサクラパックス(富山市)が優良賞(審査委員会賞)を受賞した。なお、同部門の大企業枠では、経済産業大臣賞および技術総括・保安審議官賞は「該当企業なし」だった。

過去の報告から危険な製品を予測

 販売事業者を対象とする「小売販売事業者部門」では、大企業枠でベネッセコーポレーションが、中小企業枠でカイノ電器(山形県寒河江市)が経済産業大臣賞を受賞した。ベネッセは、「存在意義:パーパス」と「5つの判断基準/10の行動基準:ベネッセイズム」を定めて消費者の安心・安全を明確に打ち出している点が評価された。具体的な取り組みとしては、グループの製品安全を統括する「商品・サービス安全管理部」を設置し、安全審査の運営や事故発生時の対応判断など、全社横断的に活動している。

 この他、「ネットモール運営事業者部門」でアマゾンジャパン(東京・目黒)が特別賞を受賞した。ユーザーから製品事故が疑われる連絡があった場合、製品を即時に販売停止にする仕組みを導入するとともに、社外関係者とも連携して波及範囲の特定や原因調査、是正措置などの対応を取っている点が評価された。同社はこの他にも、過去の製品事故情報を機械学習などで分析し、将来的に事故の発生リスクが高い商品を予測するシステムを導入するなど先進的な取り組みも進めており、こうした点も評価を集めた。