ドイツTRUMPF(トルンプ)の日本法人であるトルンプ(横浜市)は、オリックス・レンテック(東京・品川)を通じて金属3Dプリンター「TruPrint 1000」「同3000」のレンタルサービスを開始した(図)。月額利用料金は、研究開発向けの同1000が86万2100円(税別、以下同)から、生産ライン向けの同3000が267万1700円から。
両機種とも粉末床溶融結合(PBF)方式で造形し、マルエージング鋼やステンレス鋼、ニッケル基合金、アルミニウム合金、チタンなど、レーザー溶融が可能な材料を扱える。緑色のレーザーを採用したモデル「同1000 Green Edition」は、純銅にも対応する。
同1000は、外形寸法が幅1445×高さ1680×奥行き730mm、金属粉末を含む質量が650kgと小型のタイプ。ビーム径は55μmで、最大レーザー出力は200W、造形厚さ(層厚)10μ~50μmで造形していく。最大造形エリアは、直径100×高さ100mmとする。
同3000は、外形寸法が幅3385×高さ1750×奥行き2070mm、金属粉末を含む質量が4300kg。ビーム径は80μmで、最大レーザー出力は500W、層厚は20μ~150μmとしている。最大造形エリアは、直径300×高さ400mm。
同1000を購入する場合の価格は5000万円から。レンタルしたときの月額利用料金は、60カ月契約で86万2100円、36カ月契約で134万1000円となる。同3000の価格は1億5000万円から。レンタルの場合は、60カ月契約で月額267万1700円、36カ月契約では同415万5700円で利用できる。
両機種のレンタル開始に合わせてオリックス・レンテックは、造形・実機検証サービス拠点「Tokyo 3D Lab.」(東京都町田市)に同1000を導入した。同拠点には、既にドイツEOS(イオス)製でPBF方式の「M290」と、米Markforged(マークフォージド)製で原子拡散積層造形(ADAM)方式の「Metal X」を設置しており、同1000の導入によって3機種の比較が可能になる。
オリックス・レンテックのニュースリリース: https://www.orixrentec.jp/file.jsp?id=8666同拠点では、実機を見学できる他、同社の技術員のサポートを受けながら造形を体験できる。作業工数や安全性、操作に必要な技術力などを把握した上で、3Dプリンターの導入を検討できるという。加えて、試作品や治具などの造形受託サービスも提供している。