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 ドイツMercedes-Benz(メルセデス・ベンツ)は2021年11月30日、米国を拠点とする新興企業Factorial Energy(ファクトリアル・エナジー)と全固体電池を共同開発すると発表した。同社はファクトリアルの株式を取得し、ファクトリアルの取締役会に代表者を送る。共同開発はセルから始まり、電池モジュール、車両統合まで拡張していく。早ければ22年にも試作セルをテストし、5年以内に数を限定して車両に統合することを目指している。

Mercedes-Benz Cars COOのMarkus Schafer氏(左)とFactorial Energy CEOのSiyu Huang氏(右)
Mercedes-Benz Cars COOのMarkus Schafer氏(左)とFactorial Energy CEOのSiyu Huang氏(右)
(出所:Mercedes-Benz)
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 また、同日に欧米Stellantis(ステランティス)もファクトリアルと共同開発契約を結んだと発表した。ステランティスもファクトリアルに戦略的投資を行う。同社は、26年までに全固体電池技術を導入するという目標を掲げている。

ファクトリアルの大(右)と小(左)の全固体電池セル
ファクトリアルの大(右)と小(左)の全固体電池セル
(出所:Stellantis)
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 ファクトリアルは、米マサチューセッツ州に拠点を置き、全固体電池の開発を手掛ける。全固体電池は液体電解質の代わりに固体材料で作られた電解質を使用する。Liイオン電池よりも安全で電気自動車の航続距離を延ばせると期待されている。同社は、独自の固体電解質材料と大容量の正極、負極材料を用いた全固体電池セルを開発中で、この技術を「FEST(Factorial Electrolyte System Technology)」と呼んでいる。既存のセル製造装置に組み込むことが可能で、従来のLiイオン電池と同等のコストを実現できるという。ファクトリアルは、21年10月に韓国・現代自動車グループとも戦略的投資を含む共同開発契約を締結している。