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 欧州Stellantis(ステランティス)は2021年12月7日(現地時間)、ソフトウエアを中心とする新たな事業戦略を発表した。30年までに年間約200億ユーロ(130円/ユーロ換算で約2兆6000億円)のソフト関連の売上高を目指す。

 「ソフトは、電動化とともに我々の事業戦略の中核をなすものだ」。同社CEO(最高経営責任者)のCarlos Tavares(カルロス・タバレス)氏は会見でこう述べた。電動化戦略については21年7月に発表した。欧州で販売する車両の約70%、米国で販売する車両の約40%を電動化する計画だ。ソフトと電動化を対象に、25年までに約300億ユーロ(約3兆9000億円)を投じる。

ステランティスCEOのカルロス・タバレス氏
ステランティスCEOのカルロス・タバレス氏
(出所:ステランティス)
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 ソフト関連の事業では、車両のコネクテッド機能を活用し、OTA(Over The Air)を通じて各種アプリを販売したり、車両データを活用してさまざまなサービスを提供したりする。現在、同社が販売済みのコネクテッドカーは世界で約1200万台だが、26年には約2600万台に増える見通しであり、これによって約40億ユーロ(約5200億円)のソフト関連の売上高が予想されるという。さらに30年には約3400万台に達し、約200億ユーロ(約2兆6000億円)のソフト関連の売上高が見込める。これらの売上高は、新車の販売から5年以内に得られるものを想定している。

30年にソフト関連事業を約200億ユーロ(約2兆6000億円)へ
30年にソフト関連事業を約200億ユーロ(約2兆6000億円)へ
(出所:ステランティス)
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 同社はソフト関連事業を強化するため、3つの技術プラットフォーム「STLA Brain(ステラブレイン)」「同SmartCockpit(同スマートコックピット)」「同AutoDrive(同オートドライブ)」を24年に投入する。

3つの技術プラットフォームを発表
3つの技術プラットフォームを発表
(出所:ステランティス)
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 STLA Brainは、高性能なセントラルECU(電子制御ユニット)とゾーンECUを車載イーサネットでつないだ新しい電気/電子アーキテクチャーである。会見ではゾーンECUが車両の前方、中央、後方の3つに分かれている図を示していた。クラウドと連携しやすいサービス指向型のアーキテクチャーであり、OTA可能なモジュールを現状の10個から30個に増やせるという。

STLA BrainはセントラルECUと、3つのゾーンECUを使う
STLA BrainはセントラルECUと、3つのゾーンECUを使う
(出所:ステランティス)
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 STLA Brainに関連して、パートナー企業である台湾・鴻海精密工業(Hon Hai Precision Industry)と車載マイコンを共同開発することも発表した。4つのチップファミリーからなるマイコンを共同で設計し、24年に車両に搭載することを目指す。ステランティスが使うマイコンの8割をカバーし、半導体サプライチェーンを大幅に簡素化できるという。

STLA Brainのソフト構造
STLA Brainのソフト構造
(出所:ステランティス)
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