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 スウェーデンSilex Microsystemsは2021年12月14日、ドイツElmos Semiconductorが保有するドルトムントの200mm半導体工場の事業を総額8500万ユーロで買収すると発表した。Elmosが特別目的会社を設立して、そこに売却対象の事業を移した後、Silexがその会社を完全子会社化する。

Silex Microsystemsのプレスリリース: https://silexmicrosystems.com/2021/12/14/press-release-silex-microsystems-buys-200mm-wafer-fab-from-elmos-semiconductor/

 Elmosは1984年設立の自動車用半導体メーカーであり、ドルトムントに本社を構える。Silexが買収する工場は0.35μmルールのアナログCMOSラインである。Elmosはこの工場の事業をそのままSilexに売却するが、工場施設は保有し続ける。一方,Silexは顧客と従業員も引き継ぎ、この工場をファウンドリーとして操業し、少なくとも2027年まではElmosに今の製品を供給し続ける。Elmosは自社で旧世代の半導体工場を操業するより、MEMS事業を有する専業ファウンドリーに任せ、自身の製品もそこに製造委託した方が長期的によいと判断したようだ。

 Silexは世界最大のピュアプレイMEMSファウンドリーであり、スウェーデン・ストックホルム近郊と中国・北京近郊に工場を持つ。Silexの現在の親会社は中国・賽微電子(Sai MicroElectronics)である。Silexは2015年から2016年にかけて赛微電子の前身である中国・北京耐威科技(NAV Technology)に買収された。今回の買収でSilexは既に保有するMEMS工場にアナログCMOS工場を加え、センサーや自動車用半導体のファウンドリー事業を強化していくと思われる。

 ところで、ElmosとMEMSの関わりは長い。Elmosは2001年にMEMS圧力センサーメーカーである米Silicon Microstructuresを買収し、CMOS回路と一体化した集積化圧力センサーを製造していた。ただし、2019年にこれをスイスTE Connectivityに9500万米ドルで売却した。なお、2019年にフランスの半導体産業調査会社であるYole DéveloppementのMEMS売上ランキングでTE Connectivityは21位から11位にジャンプアップしたが 参考記事 、これは、この年、同社が複数のMEMSメーカーを買収したためである。