デジタル庁は2021年12月20日、同日に運用を始めた「新型コロナワクチン接種証明書アプリ(接種証明書アプリ)」を近く改修予定であると明らかにした。「発行できないケース」としていた、旧姓併記のマイナンバーカードやパスポートの利用者も利用できるようにする改修だ。
2021年12月17日にデジタル庁がWebサイトで公開した接種証明書アプリに関する「よくある質問」では、マイナンバーカードに旧姓併記があったり、パスポートに旧姓や別姓、別名の併記があったりする場合、アプリでの証明書発行ができないとしていた。これは「接種証明書のフォーマットが姓と名の2項目であり、(旧姓や別性、別名を含む)3項目を表示できない」(デジタル庁担当者)技術的な理由という。
デジタル庁は2021年内にアプリの運用を始めるため開発を急ぎ、まず必要最小限の機能に絞って開発を進めてきた。そのため3項目の氏名でも使えるようにするフォーマットの追加対応が12月20日に間に合わなかった。「改修を急ぎ、近く対応できるように進めている」(デジタル庁担当者)。
同アプリはマイナンバーカードをスマートフォンで読み取り、カード取得時に設定した4桁の暗証番号を入力することで、デジタル庁が開発・運用する「ワクチン接種記録システム(VRS)」から接種記録を取得し、アプリ内に接種証明書を発行する。接種証明書には本人の氏名、生年月日、接種記録(回数、最終接種日、ワクチンの種類、メーカーなど)のほか、それらの情報を格納する2次元コードが含まれる。
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