コニカミノルタは2021年12月21日、インダストリー事業内の材料・コンポーネント事業について説明会を開催した。次期中期経営計画の最終年度に当たる25年度に向けて、従来の部材の提供に加えて、サプライチェーンでつながる他社の生産を効率化・高度化する製品やサービスの提供に注力する方針を掲げた。

 液晶テレビ向けのフィルムや大判プリンター向けのインクジェット(IJ)ヘッドなどを含む材料・コンポーネント事業では、25年度に向けて「材料技術をコアとしたモノづくりプロセス変革」と「IJ技術の進化をコアとしたオンデマンド生産高度化」の2点に取り組むとした。

 「材料技術をコアとしたモノづくりプロセス変革」の具体例としては、主力製品の1つであるディスプレー用の偏光板保護フィルムの展開を挙げた。テレビの大型化に伴い、フィルムも広幅なものが求められている。同社は「2.5m幅に対応できるかが成長か停滞かの分かれ目」(常務執行役材料・コンポーネント事業本部長の葛原憲康氏)と見ており、既に新材料の採用や加工の工夫で2.5m幅かつ長尺のフィルムを造る体制を整えた。

コニカミノルタ材料・コンポーネント事業本部長の葛原憲康氏
コニカミノルタ材料・コンポーネント事業本部長の葛原憲康氏
(出所:コニカミノルタ)
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 開発した材料を基盤に、顧客の製造の効率化に乗り出す。まず、大画面向けの広幅で長尺なフィルムを使うと、従来の小さなフィルムを使った場合と比べて無駄になる材料を減らせるという。

フィルムの長尺幅広化による効果
フィルムの長尺幅広化による効果
(出所:コニカミノルタ)
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 加えて、同社の画像IoT(Internet of Things)プラットフォーム「FORXAI」(フォーサイ)などを使って解析したフィルム内部のデータを顧客に対して積極的に公開する。「品質を担保しつつ、顧客側での検査工程を減らせる」(葛原氏)と見込む。

 「IJ技術の進化をコアとしたオンデマンド生産高度化」については、工業領域への展開に意欲を見せた。例えば、プリント基板のパターン形成にIJ技術を生かす。従来の方式と比べて、IJ方式は工程数や使用する水、薬液の量を減らせる。コストダウンや環境規制への対応を強みにIJへの置き換えに向けた支援に注力する。将来的にはロボットを活用した立体物印刷にも進出する計画だ。