「空飛ぶクルマ」と呼ばれるような電動の垂直離着陸(eVTOL)機を手掛けるスタートアップ(新興)企業Eve Urban Air Mobility(イブ・アーバン・エア・モビリティー、イブUAM)は2021年12月21日(現地時間)、SPAC(特別買収目的会社)による合併を通じてニューヨーク証券取引所に上場すると明らかにした。22年第2四半期に上場が完了する見込みだとする。
イブUAMはもともとブラジルの大手航空機メーカーEmbraer(エンブラエル)の事業部の1つで、20年10月にスピンアウトした。大手航空機メーカー発の企業という信用もあってか、既に17社から1735台の注文があるという。総額で約52億米ドル相当だとする。
SPACとの合併後の企業価値は24億米ドルと想定している。SPACの株主による償還がないと仮定すると、イブの現金保有額は約5億1200万米ドルになるという。SPACによる合併後の社名はEve Holdingになる予定。合併後も、エンブラエルが子会社を通じて多数の株式を保有して大株主となる。
Eveはまず、4人乗りの機体を開発する。航続距離は100kmほどだという。一般的なヘリコプターに比べて1座席当たりのコストを1/6以下にすることを目標に掲げる。26年の移動サービス開始を目指している。