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 米Intel(インテル)のNANDフラッシュメモリー事業の韓国SK hynix(SKハイニックス)への売却。その第1段階が完了したと、Intelは2021年12月29日(現地時間)、SK hynixは同年12月30日(現地時間)にそれぞれ発表した Intelのニュースリリース SK hynixのニュースリリース

 今回の事業売却は20年10月に発表された。SK hynixはIntelに90億米ドルを支払うことで、IntelのNAND事業を買収する。SK hynixが取得するのは、NANDフラッシュメモリーを搭載したSSDの事業と、NANDフラッシュメモリー部品とそのウエハー処理(製造)事業、中国・大連市にあるNANDフラッシュメモリーの工場(Fab 68)である。

 売却は2段階で進められる。第1段階では、IntelのSSD事業〔一部のNAND SSD関連IP(知的財産権)、及び従業員を含む〕と、Intelが大連市に保有するFab 68がSK hynixに70億米ドルで譲渡される。この第1段階の譲渡に関して21年12月22日に中国当局からの承認を得たことで、関連当局の承認がそろい、今回の発表に至った。

 第2段階では、SK hynixは20億米ドルを支払って、IntelのNAND事業の残り全て(ウエハーの設計・製造に関わるIPやR&D人員、Fab 68の従業員、その他)を取得する。第2段階の譲渡は25年3月以降に終わり、それをもって今回の売却は完了する予定である。なお、第2段階が完了するまでの間、Intelは引き続きFab 68におけるNANDウエハーの製造を継続するとともに、必要なIPの権利を保有することになっている。

 第1段階の売却完了に伴い、IntelのSSD事業は、21年12月30日付けで発足したSK hynixの新しい米国子会社「Solidigm」に移管された ニュースリリース 。このSolidigmのExecutive Chairman(会長)にはLee Seok-hee氏(President and Co-CEO of SK hynix)が、CEOにはIntelのNon Volatile Memory Solution GroupのSenior Vice President兼General ManagerだったRobert(Rob) B. Crooke氏が就任した。本社はカリフォルニア州サンノゼに置かれ、従業員数は約2000人という。

Solidigmの概要
Solidigmの概要
(出所:Solidigm)
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SolidigmのCEOに就任したRobert(Rob) B. Crooke氏
SolidigmのCEOに就任したRobert(Rob) B. Crooke氏
(出所:Solidigm)
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