WOWOWは2022年1月13日の定例会見で、同社の今後のテニスに関する取り組みについて説明した。同社はグランドスラムなどの試合の放送や配信を行っているほか、2021年にはテニスポータルサイト「WOWOWテニスワールド」を立ち上げて選手の試合開始前の練習および終了後の会見の映像配信やテニスファン向けのオンラインイベント開催といったサービスを展開している。
会見ではスポーツ部 兼 コミュニティサービス部の早川敬氏が登壇し、WOWOWテニスの3カ年計画について説明した。WOWOWは2021年から映像メディア業からコンテンツ・コミュニティー業への業態転換に取り組んでいる。早川氏は、「2021年はまさにスタートの年で、種まきを行い、徐々に少しずつ芽が出てきた。2022年はその芽を大きく育てるべく、ファンの声を養分として、大きく成長させようと思っている。この芽を大きくし、よりテニスを楽しんでもらうためには、ファンの声に応え、より素晴らしいサービスとして改善し提供するという我々の意識改革も不可欠」と述べた。2023年にはWOWOWが提供するあらゆるサービスでテニスファンが年間を通してテニスを徹底的に楽しめている状態にすることを目指す。
今後提供を目指す具体的なサービスのイメージについて早川氏は、「参考になる実際の試合のプレーを基にして有料のレッスンイベントみたいなものを実現できないか、考えている」「グランドスラムなどの大会終了後に、テニス熱が高まった視聴者がすぐテニスができるような取り組みも考えられる。例えばトーナメント戦開催やレッスン実施などが想定される」などと述べた。
WOWOWが2022年の全豪オープンテニス(1月17日開幕)に合わせて提供するサービスについても述べた。同社は2021年10月に同大会の全コート全試合のライブ配信を実施することを発表済みである。「WOWOWとして初の試みになる。これまでは放送やオンデマンドのキャパシティーの関係で、どうしてもカバーできない試合があった。今大会ではシングルス、ダブルス、ジュニア、車いすテニスの全試合を視聴できるようにする」(早川氏)とした。この他に選手の試合開始前の練習および終了後の会見の映像配信といったサービスを提供する。