米Texas Instruments(TI)は、周波数帯域幅が3.1GHz(標準値)と広いバッファーアンプICを発売した ニュースリリース 。同社によると、「バッファーアンプICとしては、業界で最も広い帯域幅を実現した」という。応用先は、オシロスコープのアナログ・フロント・エンド(AFE)回路やアクティブプローブ、高周波データ収集機器などである。
広い帯域幅に加えて新製品には2つの特徴がある。1つは、入力インピーダンスが1GΩ以上と高いことである。このため、計測器やデータ収集機器に適用した場合、被測定物に与える影響を最小限に抑えられる。もう1つは、スルーレートが7000V/μs(標準値)と高いことである。「高いスループットでの計測やデータ収集が可能になる」(同社)。
新製品の型番は「BUF802」。接合型FET(JET)による入力段を備える。出力信号の振幅は1VPP。ただし、帯域幅を1.6GHzに制限すれば、2VPPの振幅が得られる。入力オフセット電圧は−600mV(標準値)で、その温度ドリフトは±700μV/℃(標準値)。入力換算電圧ノイズは2.3nV/√Hz(標準値)。1%へのセトリング時間は0.7ns(標準値)と短い。電源電圧は±4.5〜6.5V。パッケージは実装面積が3mm×3mmの16端子VQFN。動作温度範囲は−40〜+85℃である。
すでに販売を始めている。1000個購入時の参考単価は1.80米ドル。評価モジュール「BUF802RGTEVM」を用意している。参考単価は25米ドルである。