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リサイクルによるCO2排出削減も

 BMWグループの欧州車体工場では、ボディやその他の部品用に年間50万トン以上の鉄鋼を使っている。BMWは、継続的なサステナビリティー活動の一環として、サプライヤー・ネットワーク全体でのCO2排出量の削減を続けている。

 例えば、5年以上前に同社のライプツィヒ工場とザルツギッターの間で、鋼板廃棄物をリサイクルするクローズド・ループを確立している。プレス工場では、ドアなどの車体部品を打ち抜いた後の端材を使って新しい鋼を生産している。また、BMWグループの他の欧州工場の鋼板廃棄物も再利用するか、鉄鋼業者を介して鉄鋼メーカーに戻し、新しい鉄鋼に加工している。

 BMWグループは、車両生産で使う鋼材のうち最大1/4までリサイクルループで出来た二次鋼を使っている。30年までには最大50%に引き上げる予定。二次鋼を使って鋼材を生産する場合、一次鋼を使うときと比べてCO2排出量が50~80%少ない。また、天然資源の節約にもなる。

 このほか、炭素を含まない鉄鋼生産技術を開発する新興企業への投資も行っている。BMWが投資した米Boston Metal(ボストンメタル)は、電解セルを使って溶鉄を生成し、鋼に加工する技術を開発した。再生可能エネルギーによる電力を使って生産すれば、CO2を排出しない。ボストンメタルは今後数年以内に、この新しい鉄鋼生産方法を事業規模にまで拡大する計画だ。